フェラーリのテストドライバーを務めるロバート・シュワルツマンは、2022年にF1グランプリウイークのデビューを飾る予定だ。フェラーリは、シュワルツマンがシーズン中に2回の金曜フリー走行を担当することを認めた。
22歳でロシア出身のシュワルツマンは2017年からフェラーリ・ドライバー・アカデミーのメンバーであり、2021年はプレマ・レーシングからFIA-F2選手権に参戦し、2回の優勝と8回の表彰台フィニッシュを成し遂げランキング2位でシーズンを終えた。
シュワルツマンのチームメイトだったオスカー・ピアストリはF2のタイトルを獲得し、アルピーヌF1のリザーブドライバーに就任した。ピアストリは今年のF1マシンをフリー走行で走らせるチャンスを、アルピーヌから与えられるものと考えられている。
フェラーリはこれまで、ジュニアドライバーをレースウイークのFP1に起用したことはない。しかし2022年シーズンに向けたレギュレーション変更によって、すべてのチームはシーズン中少なくとも2回の金曜フリー走行を、F1レースの経験が最低限しかないドライバーに担当させることが義務付けられた。
シュワルツマンはレースウイークの経験はないが、フェラーリのテストを何度か経験している。そのうちの1回は2021年のアブダビでのポストシーズンテストで、1日で2レース分に相当する距離を走行した。彼は昨年12月にもヤス・マリーナ・サーキットで走行を行い、1日目はフェラーリ、2日目はハースで走行を担当した。また今月初めには、2日間のプライベートテストをフィオラノにあるフェラーリのテストコースで行った。
だがシュワルツマンが今年、フェラーリからF1レースに招集される可能性は低いだろう。彼はフェラーリの公式テストドライバーだが、チームは今シーズンのリザーブドライバーにミック・シューマッハー(ハース)と元アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィを指名している。
ジョビナッツィは現在はフォーミュラEでレースをしており、彼のシートは中国出身の周冠宇が取得した。周は昨年のF2にユニ・ヴィルトゥオーシから参戦し、シュワルツマンとピアストリについでランキング3位につけた。