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F1バルセロナテスト最終日はトラブル続出で赤旗5回。最速はメルセデスのハミルトン、角田裕毅は走れず

2022年02月26日 07:20  AUTOSPORT web

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2022年F1バルセロナテスト3日目 フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)
スペイン・バルセロナでの2022年第1回F1プレシーズンテストが、2月25日、3日目最終日を迎えた。この日は午前セッションはドライ、午後にはピレリの新しいウエットタイヤのテストを行うため、コース上に大量の水をまき、人工的なウエットコンディションが作られた。午後のセッションのなかで路面は次第に乾いていき、終盤はドライタイヤでの走行となった。

 この日走行したのは全10チームの16人。すべてのチームがレースドライバーふたりを走らせる予定でいたが、午前にトラブルやアクシデントが起きた結果、4チームが午後のセッション参加を断念した。

 まず、午前セッション序盤、その時点でのトップタイムを出したフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、ターン13付近でストップ。マシンからは大量の白煙が上がった。ここでこの日最初の赤旗が出た。アルピーヌは午前セッション終了前に声明を発表、「ハイドロリック系トラブルが発生、シーリングの小さな問題からマシン後部で出火が起きた」と説明。修理に時間がかかり、その後の走行を断念せざるを得ず、エステバン・オコンは走行できなくなった。

 午前セッション開始から約3時間、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)がターン5でクラッシュ。これによりマシンが破損し、午後に登場予定だった角田裕毅は走行できずに終わった。

 ランチタイムまで残り1時間の時点で、周冠宇(アルファロメオ)がスピンし、グラベルに飛び出した。これで赤旗が出され、セッション再開直後、周はメインストレートでストップし、再び赤旗に。これはハイドロリックリークが原因だったということだ。

 残り10分で午前セッションが再開したが、今度はセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)がセクター3でストップ、午前セッションはそのまま終了となった。ベッテルのマシンからは白煙が上がり、チームは後にオイルリークから出火が起きたと発表。午後のセッション終盤に、コース復帰を断念すると明らかにした。これによりランス・ストロールの走行の機会がなくなった。

 また、午前セッション半ば、ハースは、オイルシステムの問題でリークが起き、マシン修復に当たったが、結局、走行再開が不可能に。そのため、ニキータ・マゼピンが9周するのみで最終日を終え、ミック・シューマッハーが走ることはできなかった。ハースは、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始したことを受け、タイトルパートナーであるロシア企業ウラルカリ社のロゴを外したマシンを走らせていた。

 バルセロナテスト最終日午前セッションは、赤旗が合計5回出る波乱の展開になり、そのなかでジョージ・ラッセル(メルセデス)が1分19秒233(C5タイヤ)でトップに立った。

 ランチタイムに路面に水がまかれ、午後はウエットコンディションでスタート。終盤約1時間半はドライタイヤで各車が走行した。セッション終盤にルイス・ハミルトン(メルセデス)がチームメイトのタイムを塗り替えてトップに立ち、3日間総合最速である1分19秒138(C5タイヤ)を記録し、バルセロナテストを締めくくった。


 最終日2番手はラッセル、3番手、4番手にセルジオ・ペレス(1分19秒556/C4タイヤ)とマックス・フェルスタッペン(1分19秒756/C3タイヤ)のレッドブル勢が続いた。

 次回テストは3月10日から12日にバーレーンで開催される。