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コロナ禍を追い風に個室サウナがブームに、都内を中心に出店続く

2022年02月24日 19:02  Fashionsnap.com

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ソロサウナ チューンのサウナ室

Image by: FASHIONSNAP
都内を中心に個室サウナが増えている。2019年頃から盛り上がりを見せるサウナブームを受けて、一部の店舗ではサウナ室前に行列ができるなど好きなタイミングで「サウナ・水風呂・休憩」のセットを行えないといった問題から個室サウナの需要が増加。コロナ禍での3密回避として、不特定多数の人と同じ空間にいることに抵抗がある人たちからも支持を集めている。

 個室サウナは2020年頃から増え始め、2020年12月に「ソロサウナ チューン(tune)」の1号店が神楽坂にオープン。2021年11月は原宿に「マイサウナ暖力」、12月は西麻布に「3S ジブンサウナ」、2022年1月は大井町に「レス(LESSS)」、2月は恵比寿に「ひとりサウナ+」などが続々と出店した。
 ソロサウナ チューンの広報担当者によると、予約状況は開店以降ほとんどが満室で、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用された期間は特に予約が早く埋まる傾向にあるという。利用者の性別に偏りはなく、体にコンプレックスがある人や潔癖症の人、ジェンダーの問題で公衆浴場に抵抗がある人なども安心して利用できることも強みと強調。原宿のマイサウナ暖力や、大井町のレスでも予約は8~9割が埋まっている状況で、需要の高さが伺える。平日は仕事終わりの夕方頃からの需要が多く、休日は朝から満席状態がほとんどだという。
 個室サウナは現在、東京都を中心に出店が続いているが、今年2月にオープンした大阪初の完全個室型サウナ「メンテ(MENTE)」のほか、山形の「ソレナ(SOLENA)」や、広島の「sauna海kai」と「ラスパ(LASPA)」など全国的にムーブメントが広まりつつある。また、完全個室のサウナ付き宿泊プランを展開するホテルが増えたほか、2021年10月にオープンした川崎駅の「ひとりサウナ ロウリューランド」や、11月に東京初の店舗を高円寺に出店した日笠が運営する「ホッターズ24(HOTTERS24)」など月額会員制の施設も増加。所在地・料金・営業時間などが非公開の一室限りの完全紹介制サウナ「ザ・テン(the・)」が渋谷にオープンするなど様々な趣向を凝らした個室サウナも登場している。
 日本サウナ・温冷浴総合研究所が2021年3月に発表した調査によると、サウナ愛好家の人口推移は2017年の2879万人から2019年の2747万人まで微減が続いたが、2020年に2824万人と復調。2021年は2584万人でコロナの影響から過去5年間で最低の利用者数となったが、月に4回以上サウナを利用する人の数は2019年以来増加しており、今後も愛好家に向けたサービスを提供するサウナ施設に需要が集まりそうだ。