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亀田三兄弟、JBCとの法廷「第2ラウンド」も勝訴、賠償額は「1億円」に倍増 東京高裁

2022年02月24日 16:31  弁護士ドットコム

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元プロボクサーの亀田興毅氏ら亀田三兄弟と所属事務所「亀田プロモーション」が、違法な処分から国内で活動ができなくなったとして、日本ボクシングコミッション(JBC)と理事らに約6億6000万円の損害賠償をもとめた裁判で、東京高裁は2月24日、処分を違法とした1審・東京地裁判決を支持。そのうえで、賠償額を計4550万円から計1億円に増額する判決を下した。


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1審判決を不服としたJBC側と、賠償額を不服とした亀田側の双方が控訴していたが、高裁判決はJBCの控訴を棄却。亀田側は現時点で上告しない考えで、会見した長男・興毅氏は「JBCは最高裁に上告するかわかりませんが、僕らは勝利宣言かなと思ってます」と高らかに口にしたうえで、本件に関与した理事らの辞任を求めた。



●大毅氏「お兄ちゃんと一緒でうれしい」

興毅氏は会見で「地裁判決に続き、高裁でも無事に勝訴できた。当然ながら勝訴すると思ってやってきているが、結果が出るとホッとしますね」と喜び、今は兄が会長を務めるジムで副会長の立場にある二男・大毅氏も「お兄ちゃん同様、嬉しく思います」とした。



興毅氏は、2014年の新ジム立ち上げ準備と同じタイミングでの処分によって、大きな損害をうけたという。



「すごい長い期間、振り返ると苦しかったですね。これから先、亀田兄弟のような同じ思いするボクサーが出ないように、JBCにはしっかりとした組織として、公平性をたもって機能する組織になることを一ジム会長として強く望みます」



●賠償額が1億になった理由

2013年のIBF(国際ボクシング連盟)スーパーフライ級王者だった大毅氏が、WBA王者との2団体王座統一戦におけるトラブルをめぐり、混乱を招いたとして、JBCは2014年、亀田ジムの会長やマネジャーらのライセンス更新を認めなかった。



これによって、亀田ジムは国内での活動ができなくなったとして、訴訟を起こした。





亀田側の北村晴男弁護士は、賠償額倍増の理由について「まだ精査できていないが、この違法な処分がなければ、おこなうことができた試合数が1審では最低でも1試合、高裁では少なくとも2試合はできたはずと認定したところが、その結論に大きく影響していると考えている」と説明した。



「JBCはプロボクシングの世界で絶対的な権力者。マスコミも取材制限されるので批判できない。誰からも批判できない組織だったが、裁判所が違法行為をおこなったという認定をしてくれて、感謝している」(北村弁護士)



判決を受けて、処分に関与した理事らの辞任など、組織体制の抜本的な改革を求めた。



●JBC理事長「判決の金額に驚き」

亀田側の会見の数時間後、JBC側もオンラインで会見を実施した。



永田有平理事長は「率直な意見として、判決の金額には驚いている」として、最高裁への上告については弁護士と相談のうえ対応を考えるとした。





「控訴事件判決はJBC側一部について敗訴となり、賠償金約1億円の支払いを命じることでした。裁判においてはJBCの主張を申し述べておりましたが、受け入れていただけない判決で残念に思っています。精査して今後の対応を考えます」



(2月24日午後5時30分追記:JBC側の会見のコメントを追記しました)