古巣であるTOYOTA GAZOO Racing WRTに復帰して2022年のWRC世界ラリー選手権に参戦するエサペッカ・ラッピは、今季初陣となる第2戦スウェーデンを迎えるにあたり、最高峰クラスでのブランクが自身のペースを妨げることはないと考えている。
今週2月24~27日に開催されるラリー・スウェーデンが、昨年10月に行われたラリー・フィンランドで『トヨタ・ヤリスWRC』をドライブして以来のWRC復帰戦となるラッピ。母国ラウンドで4位入賞を果たした彼にとって、この一戦は2020年の終わりにMスポーツ・フォードWRTを離脱して以来、シリーズ最高峰クラスから出場した唯一のイベントとなっている。
今週末、ラッピはウメオを中心に開催されるラリー・スウェーデンで、セバスチャン・オジエに代わって3台目の『トヨタGRヤリス・ラリー1』をドライブする。彼らは今シーズンを通じ1台のマシンをシェアして選手権を戦っていく予定だ。
「戻ってこれたことは本当に素晴らしいことだ」とWRC公式サイト『WRC.com』に語ったラッピ。
「去年の今頃、僕がどこにいたかを考えるとおかしくなってしまう。それくらいとてもハッピーなんだ」
「僕は先週、ワークショップでチームと一緒に作業をして、(ハイブリッドシステムが搭載された新しい)クルマについて学んだ」
「前回(のWRC参戦)からしばらく経っているし、他のメンバーがすでに1回(ハイブリッドカーでの)ラリーの経験を積んでいることは分かっている。モンテカルロはターマック(舗装路)だったけど、彼らは僕よりテストでクルマに乗る時間が長かったし競技にも参加している。だから彼らが小さなアドバンテージを持っているのは確かだ」
ラッピは復帰戦に向け、フィンランドとスウェーデンで実施されたプレイベントテストに参加した。そこではシリーズ唯一のフルスノーラリーとなるスウェーデンのステージが、よく再現されていると感じたという。
「どちらのテストでもかなりの雪が降った」とラッピ。
「スウェーデンでは早くから雪が降り始めたため、コース上に厚い氷の層を作るのが難しくなった。フィンランドでも同じだったよ」
「僕のスタート位置は良いはずだけど、場合によってはタイヤの摩耗が激しくマイナスの面が現れるかもしれない。そのあたりは見極めないといけないね。僕たちのペースはそれほど悪くないはずだ」
自身のペースに一定の自信を覗かせるフィンランド人ドライバーは、2022年仕様のハイブリッドGRヤリスについて、その特性を簡単に見つけたことを認めた。
「ハイブリッドの戦略がうまくいったかどうかは、ラリーの最中に分かると思う」と述べたラッピは、「クルマを運転して理にかなっていると感じた。とくに問題はない」と付け加えている。