確定申告を先日さっさと済ませた。分かっていたことだったけど、前年度より儲けが減っている。不景気だ。どんどん食べていくのも難しくなっている。昨年はクライアントの1社がついに倒れてしまった。
そんな中、「うまい棒」もとうとう値上げするみたいだけども、収入が減っているのに物価が上がるのはつらいものだ。しかし、お値段は据え置きだけども内容量が減った食品や飲料を見ても、もう驚けなくなってしまった。身体と頭が不景気に慣れ過ぎている。(文:松本 ミゾレ)
色々値段が上がりすぎ!これじゃ貯金できない!
僕はれっきとした貧乏人なので、先日も金の掛からない娯楽ことネットサーフィンを大いに楽しんでいた。ガールズちゃんねるに「物価があがったなぁと実感する時」というトピックを見つけたので、ちょっと読み込んでみた。
このトピックを立てた人物の書き込みが何ともわびしいので、ちょっと紹介したい。
「2年ほど前までは、家賃の他に8万円あれば生活できたのですが、最近は生活レベルを上げていないのにも関わらず、10万円でもカツカツな時があります。食べ物・光熱費の値上がり、コロナでマスクや消毒液といった除菌用品など、地味に生活を圧迫してるなぁと思っています。スーパーで買い物しても、『え!? これだけで2千円超えるの!?』みたいな時もあります」
生活が苦しい人ならきっと納得できるような話だろう。ホント、ちょっとした買い物で掛かるお金もバカにならない。
最近ではキャッシュレス決済アプリのポイント還元キャンペーンがやかましく開催されまくってるけど、ああいうものでも利用しないとままならぬって世帯も多いんだろう。お年寄りが不慣れなスマホで決済してて、悪戦苦闘してる背中を見ることも増えてきた。
とにかく、毎月の生活費やら税金年金の納付やらを済ませると、貯蓄に回すだけのお金なんて残らないという人は結構身の回りにもいる。もうすぐ40代なのに貯金額が冗談抜きで300円とかの人もいる。別に怠惰な様子もないのに、毎日半額の食材を買って自炊までしている。それでもお金が貯まらないんだから、相当やってられないんだろうな。
あと、ときには馬鹿みたいな散財をしてストレスを発散するのも、精神的には大事なことだと思っている。しかしこの散財と言う名の贅沢も難しい人が実際にいるわけで、そういう人たちのことを思うと本当に気持ちも落ち込んでしまうところだ。
「灯油が3ケタになって冬の暖房費が5ケタになった。本当に辛い」
せっかくなので先程のスレッドの声をいくつか引用させていただきたい。
「スーパーですごいおさえて無駄な買い物をしないようにしてるのに気を抜くと5000円以上。何かの間違いじゃないかと思っちゃう」
「ちくわが5本から4本になった。ポテチ袋の中スカスカ」
「灯油が3ケタになって冬の暖房費が5ケタになった。本当に辛い」
「スーパー勤務ですが、各メーカーから値上げや容量変更の通知がめっちゃ来るようになった時」
と、こんな具合で、もう目を通すだけで本当に嫌になってくる。他にも物価の上昇を実感したという趣旨のコメントではないが「物価は上がるのに給料は上がらないと生活レベル下げるしかない」なんて書き込みもあったのが印象的だ。
生活レベルを下げようにも、”もう下げまくってるのが現状なんです状態”の人もきっといるだろうし。結婚もできないし子供も作れやしないし、車だって買ってもきっと維持できないほどに困窮してて、とっくにあきらめの境地でただ死なないでいるだけって人も多いのではないだろうか。
モノの値段は上がり、収入は上がらない状況で、今はコロナ禍。地味だがマスク代や消毒液の費用なんかも掛かって、輪を掛けて贅沢ができない。
思えば僕は今年で38歳になるが、物心ついたときからバブルが弾けて景気は右肩下がりが続いている。景気についてはもう恐らく、僕らが死ぬまでこのまま酷くなるばかりなのだろう。しかしこの先々で今以上の節制を強いられるとなると、もはや生きているだけで苦行の体現者になれるレベルだ。
今まで無料だったレジ袋とかがいきなり鶴の一声で有料化されるみたいなバカげた事態は起きても、その逆はない。