全日本ロードレース選手権ST1000クラスで2年目のシーズンを迎えるTeam TKR performanceが長野県上田城にスズキGSX-R1000Rを持ち込み撮影を行った。ライダーの村瀬健琉が生まれ育った地元で2022年シーズンに向けて決意を新たにしていた。
「まずは、今シーズンもST1000クラスを走るために準備してくださった監督、メカニック、スポンサーの皆さんに感謝いたします。上田城で撮影することも、知り合いが動いて許可を取ってくださって実現しました。生まれ育った場所なので感慨深いですね。撮影中に通りかかった方にも、声をかけていただき、少しでもPRできたことが、うれしかったですね」と村瀬。
「今シーズンは、本当に走ることができるか分からない状況でしたので、僕自身も今まで以上に覚悟をもって挑み、結果を出していきたいと思っています。そのためにも、事前テストや特別スポーツ走行などでも常に上位につけられるように、していきたいですね。昨年は、ST1000、1年目ということで身体作りの面でも、ライディング面でも足りない部分がありました。その反省を生かして強い走りをしていきたいと思っています」
高橋淳一郎代表兼監督は「チームとしては、代表兼監督の私・高橋と、ライダーの村瀬、メカニックの3名体制と非常にシンプルになりました。マシンのカラーリング、デザインというところでも、ほぼボランティアで多くの方にご協力をいただいています」と語った。
「我々が主観的に得られる結果というよりは、スポンサーやファンの皆さんなど、チームを支えてくださっている皆さんが客観的に見て“頑張ったね”将来が楽しみだね”と評価してもらえるレースをしないと先はないですから、今まで以上に結果を残さなければいけないと思っています。ライダーとしてもチームとしても、先につなげるために、少なくとも表彰台に乗るところまでは、いきたいと思っています。関わってくださっているすべての方が笑顔になれるレースをしていきたいですね」
「そのためにも村瀬自身のトレーニングの仕方、チームとしての車両の作り方も、さらに上を目指していきます。昨シーズンのデータを生かして、守りに入るのではなく、村瀬のいい部分を出せるように挑んでいきます」
村瀬のヘルメットには、上田出身の真田幸村が甲冑に入れていた真田家の家紋“六文銭”が描かれている。巧妙な戦術で不利な状況にも関わらず戦果を上げたという幸村のように、Team TKR performanceも背水の陣で2022年シーズンに挑む。