BWTアルピーヌF1チームは、2月21日、2022年を戦うマシン『A522』の発表会を、ルノー・グループの本拠地パリで行い、チーム首脳陣とともに、レースドライバーのフェルナンド・アロンソとエステバン・オコンも登場した。
技術レギュレーションの大幅変更により、2022年にはチームの序列が大きく変わる可能性があると考えられている。アルピーヌは、新レギュレーションを、一気に上位に浮上するチャンスととらえており、マシンデザインを規則に従って一新すると同時に、パワーユニット(PU)も完全に新しいものにした。アルピーヌCEOローラン・ロッシは、パワーユニット『ルノーE-Tech RE22』では、メルセデスと同じスプリットターボ方式に変えるなど、大きな変更を行ったと明かしている。
アロンソは、アルピーヌは、A522の開発を正しく進めてくることができたと考えている。
2度のF1王者であるアロンソは、333戦に出走し、32勝を記録、2022年F1において最も経験あるドライバーになる。F1に復帰した2021年には、カタールで2014年以来の表彰台を獲得、今年41歳になるが、いまだ衰えは見えない
「新たなシーズンが再開するのが楽しみだ。新シーズンに向けて準備を整えるために懸命に取り組んできた」とアロンソはニューマシン発表の際にコメントした。
「パンデミックの影響によりルール変更が延期されたことで、長い時間をかけて作業を積み重ねていくことになった。新レギュレーションに沿って設計したマシンは素晴らしいものに見える。新しいカラーリングも気に入っているよ」
「エンジンも新しくなるし、新世代マシンのために良い開発ができたと僕たちは自信を持っている」
「(開幕戦)バーレーンを迎えるまでは、チームの序列を知ることはできないだろう。とはいえ、今週のテストで、マシンを初めて走らせるのが楽しみだ。新レギュレーションがうまく機能して、コース上でよりエキサイティングなホイール・トゥ・ホイールのバトルができるといいね」
チームメイトのオコンは、現在25歳、2016年シーズン半ばにF1デビューを果たし、2019年にはレースシートを失っており、F1フルシーズン参戦は今年が5シーズン目となる。オコンは、2021年ハンガリーGPでF1初優勝を挙げ、アロンソとともにアルピーヌのランキング5位獲得に貢献した。
「A522を初めて見るだけでなく、今週初めて走ることができるので、とても興奮している」とオコンは言う。
「新しいF1マシンを初めて運転することは、いつだってひとつの特権といえる。(シャシー部門の)エンストンと(エンジン部門の)ビリーの両ファクトリーの舞台裏で、さまざまな部署の大勢の才能ある人々がハードワークにあたってきたことをよく知っているからだ。この感覚と責任は本当に独特だし、とても特別なものだ」
「準備は万全、身体的にも用意ができている。コースを走り出して、今年用意したマシンをチェックするのが楽しみだよ!」
アルピーヌは、ニューマシンのシェイクダウンを、プレシーズンテストがスタートする前日である22日に、スペイン・バルセロナで行うといわれている。