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JO1 金城碧海、グループの飛躍に欠かせない真摯さと歌声 “スパイス”にとどまらない輝き

2022年02月22日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

JO1『WANDERING』

 適応障害と診断されて2021年10月より活動を一時休止していた、JO1・金城碧海がグループ活動を再開した。復帰したのは2月14日のこと。JAM(JO1のファンネーム)にとっては、なによりのバレンタインプレゼントになったのではないだろうか。金城は活動再開を動画でも報告し、元気な姿を見せてくれている。もちろん「無理のない範囲で」だが、再び11人揃った姿が見られるのは非常に喜ばしいことである。


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 金城は大阪府出身の21歳。『PRODUCE 101 JAPAN』(GYAO!/TBS系)に参加した当初は歌もダンスも未経験で、最初のクラス分けテストでも一番下のFクラスへと割り振られていた。だが、そこから努力に努力を重ね、めきめきと成長。国民プロデューサー(視聴者)が参加していた収録現場に取材に入った際も、一際大きな声援が送られていたことを記憶している。そしてクールなビジュアルと、抜群のスタイル、印象深い歌声、ハングリー精神、仲間思いな一面など多くの魅力をオーディション中に見せ、最終的にデビューの座を勝ち取った“努力の人”だ。


 そんな金城は「されどポーカーフェイス」というキャッチフレーズがついていた通り、一見クールなタイプに見える。しかし関西人の血が騒ぐのか、11人でトークを展開する際はふざけてみせたり、場を盛り上げたりすることも少なくない。そして心に闘志を秘めた熱い人物でもあり、ところどころで真面目な性格を覗かせている。今回の活動再開報告の動画でも「長い間お待たせしてしまって申し訳ないっていうのと、本当に僕も心の底からJAMの皆さんに会いたくて会いたくて仕方がなかったです」、「これからまた新たに11人揃ってスタートを切って、JAMの皆さんのもとへ進んでいけるように頑張っていきます。これからも何卒、JO1 11人の応援よろしくお願いします」と真摯な言葉が並んでいたのが印象的だ。2021年7月13日放送の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に出演した際も、明石家さんまの話をしっかり聞き、真面目に対応。様々なインタビューを見ても、フランクな回答とかっちりした回答をバランス良く話しており、彼の律儀さが伝わってくる。


 その真摯な性格はグループがさらに飛躍していくためには欠かせないものである。また、なんといっても金城の歌声もJO1にとっては必要不可欠なものだ。未経験から『PRODUCE 101 JAPAN』に参加したが、ボーカルポジションで着実に成果を出してきた。その成長っぷりはJO1に入って以降もとどまるところをしらず、今やメインボーカルの河野純喜、與那城奨とともに“ボーカルライン”として存在感を示している。2021年3月にアップされた「ATELIER」シリーズでも、JO1の楽曲「GO」(Korean Ver.)をソロで披露。優しく柔和な歌い方の中にも、どことなく色気がある低音が響いており、河野とも與那城とも違う良さが感じられる。以前インタビューで自身の役割を「ブラックペッパーのようなスパイス」と称していたが、“スパイス”にとどまらない輝きがあるように感じてならない。


 金城はまだ21歳。未来は無限に広がっており、持ち前の努力家な部分によってさらに成長していくだろう。自分のペースを大切にしつつ、息の長いアーティストとして活躍してくれることを祈りたい。(高橋梓)