「世帯年収が1000万円でもカツカツ」と不満を訴える声が、キャリコネニュースによく寄せられる。一方で、世帯年収750万円で「不満はない」という人もいる。もちろん地域や家族構成、年齢にもよるが、さほど不満がない世帯は、どんな暮らしぶりなのだろうか。
「ミドルサイズミニバンが12年目」
神奈川県に住む30代後半女性(既婚/子ども0人/サービス系/パート・アルバイト)は、世帯年収750万円。満足している点を「欲しいもの、必要なもの、不自由なく買える」と明かす。お金の使い方を相当考えているようで、例えば
「節約のために家電は省エネのもの、車は燃費の良いもの、保険は削って最低限のもの」
「家は住宅ローンの金利が安いもので、駅から遠いがバス停が近い立地で眺めと庭を削る。携帯は格安」
と挙げた。心構えなどについて、こう書いている。
「とにかく無駄をなくすけれど、絶対必要で譲れないものをものすごく検討する。節約する事が楽しいので、不満がない」
同じく世帯年収750万円だという30代後半の男性(岐阜県/既婚、子ども2人/その他/個人事業主)は
「住宅ローンあり(夫婦共同名義)、高校生、中学生の子どもにかかる費用が少し負担」
と語るものの、それほど厳しい暮らしぶりではない様子だ。心掛けについて
「車は身の丈に合うものしか乗らないようにしている。ミドルサイズミニバンが12年目(13万キロ走行)。ちょっとした修理や消耗品はたまにあるが特に不満がないが、乗り換えるなら軽自動車」
と節約の姿勢を明かした。
節約には「優先順位付け」が有効
ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。
<どちらの回答者様も節約に関してストレスなく取り組んでいる点は、非常に素晴らしいと感じました。節約は大事ですが、ストレスを感じたり生活しづらいような状況であれば長続きせず、節約の効果も見えにくくなります。このことから、無理のない範囲で節約を続けることは非常に効果的であると言えます。是非このまま継続いただければと思います。
節約するには「お金の使い方に優先順位をつけること」が有効です。たとえば最初の回答者様の住宅に関して「駅から遠いがバス停近く。眺めと庭を削る」とあります。眺めがよく庭が広い家という点よりも、バス停が近く利便性が高い方を優先しています。2人目の回答者様は教育費が少々負担であるとしていますが、マイカーは大事に乗っていて今後乗り換えするなら軽自動車としています。
このように「今、世帯の中で優先したいお金の使い道はなんなのか」を常に意識しておくとお金を有意義に使うことができます。また、優先順位をつけることで「世帯の中での節約ポイント」も自然とあぶりだされます。この両方を材料として、世帯ごとにお金のつかい方や節約ポイントを工夫していくと良いでしょう。>
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