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気温マイナス14度。シュコダ、真冬のフィンランドで次世代型ファビア・ラリー2のテスト実施

2022年02月18日 17:10  AUTOSPORT web

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シュコダ・モータースポーツによって開発が進められている次世代型シュコダ・ファビア・ラリー2
シュコダ・モータースポーツは2月17日、気温0℃を大きく下回る真冬のフィンランドで5日間にわたって実施した次世代型シュコダ・ファビア・ラリー2のテストが完了し、開発がさらに一歩前進したと発表した。

 現行のファビア・ラリー2 Evoに置き換えられる予定のまったく新しい次世代型ラリー2マシンのテストは、気温がマイナス14℃まで低下したフィンランド北部で実施された。この開発テストには現WRC2チャンピオンであるアンドレアス・ミケルセンやWRCウイナーのクリス・ミーク、フィンランド国内選手権王者エミル・リンドホルムが参加し、各ドライバーがそれぞれのスティントを完了させている。

 シュコダが開発中の新型マシンは、すでにグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)で多くのマイレージを稼いでいるが、プロジェクトリーダーを務めるヤン・クラスラは、将来に備えてあらゆるベースをカバーしたいと語った。

「目標はこれらの厳しい冬の条件下で、たとえばシャーシ部品やパワートレイン・コンポーネントの耐久性と性能をテストすることだけではなかった」と彼は説明した。

「車外が凍てつくような寒さであっても、クルーがコックピット内で許容できる快適レベルを見つけだす必要があった。例えばフロントガラスが曇らないこと、車内温度が一定のレベルを下回らないことなどだ」

「新しい世代のシュコダ・ファビア・ラリー2をできるだけ多くのサーフェス(路面)と条件でテストしているのはそのためだ。我々のクルマが実際に競技に参加した後も、カスタマーチームは何も驚く必要はない」

 ミケルセンは2020年からファビア・ラリー2 Evoでラリーに参加し、昨年はWRC世界ラリー選手権のWRC2クラスでチャンピオンを獲得しているが、その後継モデルの雪上でのパフォーマンスに感銘を受けたという。

「僕はすでに、アスファルトやグラベルで新しいクルマのフィーリングを確かめている」とミケルセン。

「先日のテストで雪の上でそれがどうなるかも確認することができた。クルマのフィーリングはとても、とても良く、開発は正しい軌道に乗っている」

 ミークもまた、新型ファビア・ラリー2の出来を称賛した。

 彼は「テストは全体的にすべて計画どおりに進んだ」と述べ、「僕たちはさらに進歩しただでなく、ふたたび重要な知見を得た」と付け加えた。

「エンジニアたちはさまざまな技術的構成を試しており、僕自身は新しいクルマでドライブすることを本当に楽しむことができた」

 シュコダの次世代型ファビア・ラリー2は今後も開発が進められ、2022年後半に競技に参加する予定だ。