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子どものために、本当に必要な備えは? ライフオーガナイザーが防災リュックに入れた25のモノ

2022年02月18日 14:01  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
「防災リュックは不要!」そう思っていたライフオーガナイザーが「防災リュックはやっぱり必要!」と思った理由と、実際に100均グッズでつくった防災リュックをご紹介します。

不要と思っていた防災リュック、子ども用につくった理由



地震や水害など、いつどこで起こるかわからない災害。もしものときのために私もさまざまな備えをしていますが、当初「防災リュック」を用意する必要性は感じていなかったのが正直なところです。



というのも、我が家は新耐震基準で建てられたマンションで、ハザードマップを確認しても自宅が住めなくなる状態になる可能性は低いため、災害時には在宅避難が想定されます。



外出時に被災する可能性はあるものの、自宅で被災した場合は避難所に行くことはないと思っているので「備蓄は必要だけれど、防災リュックは不要」と考えていました。



とはいえ、子どもたちも小学生になり、子どもだけで自宅にいることも増えました。そんなときに被災したらどうするのか? を考えると、特に子ども用の防災リュックはすぐにつくった方がいいと思い直したのです。



子どもだけで自宅にいるときに被災した場合、基本的には自宅に留まるように伝えていますが、我慢できずに外に出てしまうこともあるはずです。



そんなときに何も持たずに外に出るよりは、親と再会できるまでの間、少しでも安心・安全に過ごせるように、子どもの「不安」と「不快」を減らすための防災リュックを用意しておくことにしました。


子どもの3つの不安に備える



子どもたちは災害時にどのような不安を抱えるか、我が家では以下の3つを想定してグッズを準備してみました。


・家族と会えるか不安

・暗闇が不安

・さみしくて不安


○家族と会えるか不安



自宅で被災したときの基本ルールとして


・基本的には自宅で家族の帰りを待つこと

・自宅が危険な場合やどうしても不安な場合は小学校へ避難すること

・避難する場合は、ホワイトボードに行き先を書いてドアに貼ってから行くこと


以上の3つを子どもたちと約束をしました。



また、家族の連絡先と子どもの引き渡し時にもスムーズに確認ができるように、家族写真をカードケースに入れて用意しました。

○暗闇が不安



我が家の子どもたちは暗闇が非常に苦手で、自宅でも暗いところに行くときには付き添いが必要な程です。ただでさえ不安な災害時、電気も通らず、暗い場所にいるのはとても心細いはずです。



ライトはヘッドライト、手持ちできるライト、ランタンを用意し、カラビナ付きの小さなライトをリュックに付けました。

○さみしくて不安

避難の時間が長くなると、心細さも増してくるでしょう。少しでも親が迎えに行くまでの時間が短く感じられるように、みんなで遊べるトランプと子どもの好きな折り紙とお絵かき道具を用意しました。

子どもの3つの不快に備える



不快については以下の3つを想定しました。


・トイレに行けずに不快

・寒くてor暑くて不快

・お腹が空いて不快


○トイレに行けずに不快



携帯用トイレセットを3回分用意しました。

○寒くてor暑くて不快



アルミ温熱シートとカイロ(貼るタイプと貼らないタイプ両方)を用意しました。季節が変わるタイミングで、手動の扇風機と冷却剤に入れ替える予定です。

○お腹が空いて不快



調理が必要なものは子どもたちには無理なので、お菓子を用意しました。親に会えるまでの間、不安な気持ちが紛れるように子どもの好きなお菓子を用意しました。



少しでも腹持ちがいいものをと栄養補助食品も購入しましたが、子どもたちは食べたことがなかったので口に合うかを確かめてからリュックに入れました。

防災リュックに入れたモノは?



子どもの不安・不快を減らすグッズに私が必要だと感じたグッズ(主に衛生用品)を足すと、これだけの量になりました。


防災リュックに入れたモノ

*コインケース(1000円札と小銭)

・保険証、こども医療費受給者証コピー(*保険証ケース)

・連絡先カード、家族写真(*ソフトカードケース)

*ヘッドライト(電池別)

*LEDライト(電池別)

*LEDランタン(電池別)

*トランプ

*折り紙

*スケッチブック

*色鉛筆

*ノック式油性ペン

*携帯用トイレ×3

*アルミ温熱シート

・カイロ

・水(500ml・1本)

・お菓子

・ティッシュ

・タオル

*除菌ウェットティッシュ

*絆創膏

*レインポンチョ

・ビニール袋

・ごみ袋

・レジャーシート

・マスク



防災リュックに付けているもの

*反射バンド

*腕時計

*ホイッスル付きライト



防災リュック以外に用意したもの

*ホワイトボード

*ホワイトボード用ペン

・ヘルメット(自転車用に普段使っているもの)

<*は100円均一で購入したもの>


100円均一で購入したもの以外は、栄養補助食品とカイロをドラッグストアで購入し、その他は自宅にあったものを使い回しました。



子ども用の防災リュックをつくるのにかかったお金は全部で2,957円。



近所の100均ショップとドラッグストアで手軽に用意ができるのであれば、防災リュックづくりのハードルが下がるのではないでしょうか。



防災リュックを用意できて安心感が増したのはもちろんですが、防災リュックづくりを通して子どもも防災を自分ごとに感じてくれた様子。防災の意識が親子ともに高まったことも防災リュックづくりの大きなメリットだと感じています。



皆さんもぜひご自身の環境やお子さんの状況に合わせた防災リュックをつくってみてはいかがでしょうか。



長谷部敦子 ラーゴムデザイン代表、ファイナンシャルプランナー、マスターライフオーガナイザー、メンタルオーガナイザー父親の看取り介護、自身の結婚を通して、「心」と「お金」の整え方を知ることの必要性を感じ、学びを深める。2012年・2014年の出産を経て、2015年に「しなやかな生き方をデザインする」をコンセプトに起業。家計・起業・扶養などに関わるお金の悩みや、働きたい女性のメンタルについての相談・講師業を中心に活動。働く母の目線で、日々のくらしを快適にする仕組みづくりについての執筆も行っている。「生き方デザイン設計室」 この著者の記事一覧はこちら(長谷部敦子)