2月16日、WEC世界耐久選手権のLMGTEアマクラスに参戦しているアイアン・リンクスが2022年シーズンのドライバーラインアップを発表し、この中で元F1ドライバー、ジャンカルロ・フィジケラの加入が明らかにされた。
3度のグランプリウイナーである彼は、近年のWECで54号車フェラーリ488 GTE Evoのリード・プロフェッショナルドライバーを務めてきたが、セブリングで開幕する2022年シーズンに向けては、そのシートがニック・キャシディのものとなった。
フィジケラの去就が注目されるなか、アイアン・リンクスは16日、彼をチームの新メンバーに指名したことをアナウンスした。これは49歳のイタリア人が引き続きWECにフル参戦し、GTEアマクラスでの活動を継続することを意味する。
フィジケラは新たに始まるシーズンにおいて、マッテオ・クレッソーニとクラウディオ・スキアボーニとともに60号車フェラーリ488 GTE Evoをシェアする予定だ。
この両名は昨年、主にアイアン・リンクスのチーム代表であるアンドレア・ピッチーニとチームを組んでいたが、ピッチーニは2022年のラインアップに含まれていない。
アイアン・リンクスがWECで運営する2台目のフェラーリは、アイアン・デイムスのライセンスの下でシリーズに参戦する。同チームではラヘル・フレイ、ミシェル・ガッティン、サラ・ボビーの女性ドライバー3名が、6月のル・マン24時間レースを含む全6戦で85号車フェラーリのステアリングを共有する予定だ。
このトリオはELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのGTEクラスと、GT3カーシリーズであるファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパのエンデュランスカップに新設されるゴールドカップクラスにも参戦し、キャンペーンの総レース数は17に上る。
また、アイアン・リンクスはELMSに60号車フェラーリ488 GTE Evoを投入し、このクルマにはクレッソーニとスキアボーニのチームメイトとしてダビデ・リゴンが加わることを発表した。
アイアン・リンクスによる2022年のフェラーリGTEプログラムは、同チームとプレマとの新しいパートナーシップに基づいたWECおよびELMSのLMP2エントリーと並行して実行される。
「2022年のレースに参加するドライバーラインアップを発表できることをうれしく思っている。今後1年間でアイアン・リンクスと、アイアン・デイムスをさらに前進させるのに役立つエキサイティングな追加機能と継続性を備えている」と語るのは、アイアン・リンクスのチームプリンシパルであるピッチーニだ。
「2021年は本当に素晴らしい年だった。同じ精神で次のシーズンにアプローチする。昨年の成功を再現するのは難しいことだと分かっているが、それが今シーズンの目標になる」
「また、アイアン・デイムスでは、サラ・ボビーとミシェル・ガッティン、ラヘル・フレイが2022年に行われる複数の選手権にまたがって復帰することをうれしく思う。3人のドライバーは皆すでに大きな期待を示しており、彼女たちがよりポジティブな結果が得られることを楽しみにしているんだ」