キャリコネニュースにはさまざまなブラック企業体験談が寄せられている。なかには、劣悪な労働環境でも「そこまでブラックではない」という認識の人も。愛知県の20代男性(事務・管理/年収400万円)は、毎日12時間拘束の日々で4年勤務。「定時で帰ったことは一度もない」と語るが……。(文:コティマム)
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取引先のパワハラや従業員からのクレーム「リラックスする時間がない」
男性は長時間労働やサービス残業の不満をこう明かす。
「見込み残業の為、出勤時間が長く、朝6時40分から夜7時までは普通。それ以上長い時もある。定時で帰ったことは一度もない。週5回(勤務)で土日は休みですが、たまに土曜日にも出勤があり、残業代が出ません」
このほか、男性は仕事内容から気の休まる時がないという。
「150人の従業員を管理しており、夜に電話鳴ったり休日に電話あったりします。忙しい時期と忙しくない時期はありますが、変わりなく取引先の窓口にパワハラなどを受け、従業員からのクレームがあったりするのでリラックスする時間がないです」
休みの日でもいつかかってくるかわからない電話や、パワハラやクレームを対処する日々に疲れているようだ。
「正社員になったからまた6か月後」と有休リセット
また男性は、年次有給休暇についても不満がある。
「年休は2年目の有給が発生する時期に契約書を変えられ、『正社員になったからまた6か月後にしか発生しない』と言われました。発生したから使えるとは言えません。入社して4年近くですが、本当に休まなければならない事情があった為、2日間しか使えていないです。有給で休んだとしても電話に出ないといけません」
男性は職場について「そこまでブラックではないですが、従業員のメンタルヘルスを気にしない会社です」とつぶやく。
しかし、有給休暇は法律で正社員・パートの区分なく「一定の要件(6か月継続、全労働日の8割以上出勤)を満たしたすべての労働者に与えなければならない」と決まっている。しかも、最低でも年5日は有休を取らせなくてはならないのに4年に2日しか取れないのは、立派なブラック企業ではないだろうか。
男性は「そこまでブラックではない」と感じてしまうほど、ブラック感覚に慣れてしまっているのかもしれない。