ウイリアムズ・レーシングは、2022年型F1マシン『FW44』には、故アイルトン・セナのトリビュートロゴを使用しないことを決めた。ウイリアムズはかつてチームに所属していたセナのロゴを長年マシンに示してきた。
3度のF1世界チャンピオンのセナは、1994年にウイリアムズに加入、その年の第3戦サンマリノGP決勝中の事故により命を落とした。
長年セナのロゴをマシンに示してきたウイリアムズだが、2022年型F1マシン『FW44』の発表会で新カラーリングを披露した際に、今年からは『S』のロゴを使用しないことを明らかにした。
チームのCEO兼代表のヨースト・カピートは、「将来に向けて前進するという決定を下した」と語った。
「新しい時代を迎え、新しいマシンを走らせる。一方で、ミュージアムの改修を行い、アイルトンを称えるためのスペシャルエリアを設ける」
「将来を見るべき時がきたと、私は考えている。ドライバーたちがマシンに乗り込むたびに、『S』のロゴを見てあの出来事を思い出すようなことがないようにしなければならない」
「我々チームが前に進むべき時が来たのだ。同時にセナに敬意を払い、ミュージアムには彼を称えるスペースを設ける」
セナ家に相談することなく、この決定を下したと、カピートは述べた。しかし、アイルトンの姉ビビアン・セナが代表を務める、ブラジルの恵まれない子供たちを支援するための非営利団体、アイルトン・セナ財団との協力関係は今後も続けていくという。
「(アイルトンの)家族に相談したり、話したりということはしなかった」とカピートは言う。
「だが財団と協力した取り組みを行っており、その取り組みを今後拡大していくつもりだ。どのようにしてセナ財団をより一層支援していくかについて、彼らと共に検討する」
「それによって、より多くの人々が恩恵を受ける。財団を通して人々を支援することができれば、非常に優れたプログラムになると思う。詳細についてはこれから最終的な決定を下す」