「営業」は、会社の売り上げを担う大事なポジションだが、それだけに厳しい側面もある。キャリコネニュースで「営業に向いてなかった人」をテーマにアンケートを実施したところ、その自覚がある女性から、こんなエピソードが寄せられた。
「携帯電話の販売(個人営業)をやっていた」という20代女性(愛知県/事務・管理/年収250万円)は、「元々携帯電話のことを調べたりするのが好きで、お客さまに合ったプランを提案する、というところに魅力を感じていました」と振り返る。(文:okei)
※キャリコネニュースでは「営業に向いてなかった人」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/Q7156AAX
「このオプションは無料だと言われたのになぜ料金が発生しているのか」とクレーム
営業職を始めた頃は、意欲に満ちていたようだ。ただ、それも長くは続かなかった。
「ですが、利益率を上げるためにお客さまにオプションに加入していただかないと、成約件数は確保できても、オプション付与率をあげろといわれるんです。更に数字だけを見られるため、それだけで自分の実績だと判断されるのにも嫌になってしまいました」
携帯のオプションは紛失補償や1か月後に有料になるエンタメサービスなど様々だ。多く加入してもらえれば売り上げは上がるが、「お客様に合ったプラン」になるとも限らないだろう。それで数字だけで評価されるのは辛そうだ。そんな中、さらに考えさせられる出来事があった。
「ある時、別のスタッフがオプション付きで成約した後トラブルになったことがあったんです。お客さまは『このオプションは無料だと言われたのになぜ料金が発生しているのか』、と。上長と相談した上で料金を数か月相殺した上で解決しました」
トラブルが解決したとはいえ、女性の抵抗感は増してしまった。
「利益率を上げるためとはいえ、オプション加入をしてもらわなければならず、その事が自分の負担になって営業には向いていないと思うようになっていました」
と当時の心境を語る女性。「その後、しばらく部署を変えて続けていましたが、異動先の部署が自分に合わず、退職しました」と綴っている。