SNSでは脱サラからの起業独立を促す発信をよく見かけるが、現実はそう甘くない。
「趣味を仕事にしようとフリーランスで働き始めたところ、独立直後にコロナの打撃を食らって、一時期は食うに困る生活を送っていた」
こう明かすのは、静岡県に住む30代前半の独身男性だ。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/6V8RFE22
「アルバイトのほうが収入がよいこともある」
男性はフリーランス転身後の収入について、「月収5万以下のときもあった」と綴る。厳しい状況に立たされたものの何とか踏ん張り、今では手取りにして15万円ほどの月収を得られるようになったという。男性は、
「どうにか食いつなげる状況にまで持ち直したが、おかげでサラリーマン生活では気づけない、極限の貧困状況について理解することができた」
と気づきを語る。しかし、苦境が完全に過ぎ去ったわけではない。男性は今もなお、理想とかけ離れた生活を送っている。
「現在は仕事も多く入ってくるようになったが、やはり普段の仕事以外にアルバイトも併用して稼いでいる状態。ゴミ収集やイベント会場設営などのいわゆる3Kの職場で働くことが多い。下手をするとアルバイトのほうが収入がよいこともあり、本来の業務とのバランス取りが難しい」
「趣味を仕事に」とは聞こえがいいが、簡単にはうまくいかないことは肝に銘じておいたほうかよさそうだ。