トップへ

世界初NFTトークン技術採用のコンパクトSUV『アルファロメオ・トナーレ』がワールドプレミア

2022年02月10日 17:41  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

世界初の“NFT(非代替性トークン)デジタル証明書”を備えた新型『Alfa Romeo Tonale(アルファロメオ・トナーレ)』
コンセプトモデルの発表から高い期待が寄せられていた、アルファロメオの次世代モデル、新型『アルファロメオ・トナーレ』が2月8日にイタリア本国でワールドプレミアとなり、特徴的な“3+3”ヘッドライトとサインカーブ(正弦波)を描くリヤライト・クラスターなど、コンセプトカーに忠実な造形で登場。さらに世界初の新規軸として、ブロックチェーン・テクノロジーを活用して購入時に車両認証を行い、ライフサイクルとともにブロックチェーン上の情報を更新することで残存価値保護を図る“NFT(非代替性トークン)デジタル証明書”を備えるなど、技術面でも革新的な1台に仕上げられている。

 自動車史にその名を連ねるモデルからデザインのヒントを得たという『トナーレ』は、デザイナーにより「GTライン」と名付けられたショルダーウエスト部にかつての『ジュリアGT』を、全体のワイドなボリューム感と官能性では『8Cコンペティツィオーネ』などを引用。象徴となる“盾”も従来のようにバンパーとの一体成形ではなく、独立したエレメントとして「浮かんでいるように見える」シールド(盾)が採用された。

 そしてフロントフェイスにおける大きな特徴となる“3+3”コンセプトを採用したヘッドライトは、こちらも『SZザガート』や『プロテオ・コンセプトカー』といったアイコンたちを再解釈した造形とし、リヤの左右を横断するように設置された正弦波形状の『ライトシグネチャー』や、1960年代から採用された『テレフォンダイアル』のテーマを現代的にアレンジしたホイールなど、クルマの世代とタイプは異なりながらも、イタリアン・デザインの特徴を組み合わせた魅力的な造形としている。

 一方で3スポーク・スポーツ・ステアリングホイールと『テレスコピック』インストルメントパネルを備えるインテリアでは、セグメントにおけるクラス最高スペックとなる合計22.5インチのふたつの大型フルTFTスクリーンを装備。センターコンソールには新しいD.N.A.ドライビングモード・セレクターが配置され、ダッシュボードには『バックライト』エフェクトによって浮かび上がるインサートも採用された。

 そして、アルファロメオ自ら「クルマをNFTデジタル証明書とリンクさせた最初の自動車メーカー」と宣言するNFTテクノロジーも採用し、ブロックチェーン技術を用いて車両のライフサイクルの各段階で修正不能な機密情報を記録。

■パワートレインにはハイブリッドとPHEVの電動化テクノロジーを搭載
 NFTに車両データを記録させておけば、そのクルマの全体的な状況を示す証明書を発行することができ、残存価値に好影響が期待できるほか、中古車市場におけるNFT証明書はオーナーやディーラーに対するさらなる信頼性獲得にもつながり、安心して中古車を選択することも可能となる。

 さらにカスタマイズ可能なAndroid OSと4G接続、OTA(Over-the-Air)アップデート機能の組み合わせにより、各コンテンツ、機能、サービスが常に最新の状態に保たれるほか、アマゾン・アレクサ音声アシスタントの搭載による『セキュア・デリバリー・サービス』機能により、トナーレを荷物の配達先に指定することも可能に(日本市場導入時のサービス提供は未定)。

 車両前後および側面方向を監視するフロントカメラと『インテリジェント・アダプティブ・クルーズコントロール(IAAC)』や『レーン・センタリング(LC)』システムを組み合わせたレベル2を実現する新しいADAS(先進運転支援)システムや、交通弱者に配慮した自動緊急ブレーキ、ドライバー眠気検知、そしてテールゲートを介してリヤシートに置いた荷物を検出する機能などあらゆるドライバーアシスタントを備えた。

 そうした先進性を支えるパワートレインにもハイブリッドとPHEVの電動化テクノロジーが搭載され、ハイブリッドには完全に新開発された160PSの4気筒1.5リッター・ハイブリッドVGT(可変ジオメトリーターボ)ガソリンを組み合わせる。350barの圧力による直噴インジェクションを採用した同ユニットは、いずれも前輪駆動用の130PSと160PSの2種類の出力レベルを設定。7速デュアルクラッチ・トランスミッション、48V仕様で15kW/55Nmを発生し、エンジンを停止した状態でも走行可能な“P2”電気モーターを搭載する。

 さらに性能面と電動化レベルにおけるトップモデル、PHEVには伝統の“Q4”の名が与えられ、排気量1.3リッターの『マルチエアー』ガソリンで前輪を、電気モーターでリヤホイールを駆動。容量15.5kWhのバッテリーを搭載したシステム合計出力は275PSを発生し、0~100km/h加6.2秒を誇りながら市街地サイクルで最長80km、複合サイクルでは60km以上のEV走行可能距離を実現している。

 欧州ではこの4月より発売記念エディションの“EDIZIONE SPECIALE(エディション・スペチアーレ)”を専用サイトで受注する計画の『アルファロメオ・トナーレ』だが、日本仕様における機能装備の詳細、発売時期、価格等は追ってアナウンスされる見込みだ。