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一見上手な滝の風景画、プロの添削で臨場感抜群に! チャンネル登録者数100万人突破の“おじいちゃん先生”がすごい

2022年02月10日 07:41  リアルサウンド

リアルサウンド

動画サムネイル(https://youtube.owacon.moe/watch?v=aXDhQ2twwnQ)より

 またひとつ、100万人(ミリオン)超えの登録者数を抱えるYouTubeチャンネルが生まれた。水彩画家&絵画講師の柴崎春通氏が運営するチャンネル「Watercolor by Shibasaki」だ。


(参考:【写真】一見上手な滝の風景画が、柴崎春通氏の技術で生まれ変わっていく様子


 各種アプリやウェブサービス、SNS等の隆盛により、漫画やイラストを発表する場が急増し、ウェブ発の人気作品も多く登場するようになった昨今。プロを目指し、ステップアップしたいと考えるクリエイターも増えており、そんな“漫画家/イラストレータの卵”の悩みに応える「添削動画」が流行している。その中でもよりアカデミックな「絵画」というカテゴリの添削を行い、チャンネル登録者数を爆発的に伸ばしているのが柴崎氏、通称「おじいちゃん先生」だ。


 柴崎氏は、1970年に和光大学芸術学科を卒業し、2001年には文化庁派遣在外研究員としてアメリカに留学。「The Art Students League of New York」等で水彩の研究を行っていたキャリアを持つ。そんなおじいちゃん先生こと柴崎氏は視聴者から寄せられた絵画を添削し、その映像をYouTubeで公開している。


 穏やかな笑顔と口調が印象的で、“見ていると癒される”と感じている人も多くいることだろう。そしてとてもキュートなのが、一人称が「柴崎」というところ。動画はなんともいえない癒し効果もあり、「これをきっかけに水彩画を趣味にしてみようと思います…!」といった声もコメント欄に寄せられている。「水彩画の添削動画」という切り口に加え、柴崎氏の人柄も人気の秘訣だ。


 2月2日に公開された「【絵画の添削13】パッと見上手な風景画もプロの画家がお直しすると…? ! 滝のある風景」と題した動画では、なんでもない世間話から入りつつ、およそ19分間にわたり添削を行った。イラストは30代の方が描いた「アイスランド・スコゥガフォスの滝」で、柴崎氏は「すごく良いですね」と絶賛した上で、滝をより強調するべく作業を始めていった。


 元の絵も非常に見事な仕上がりだが、柴崎氏が添削したものはより臨場感が伝わってくるような内容となっていた。空の色を暗くすることで、滝がもっと目立つようになり、対比がきいている。見たままの色をそのまま再現せず、オリジナリティを出すのも手法の一つと教えられたようだ。


 それにしても、柴崎氏のチャンネル登録者数の伸びがすごい。今年1月16日の段階ではチャンネル登録者数はおよそ91万人だったが、そこから1ヶ月もかからずに100万人を達成した。YouTubeは一般化して利用者も幅広くなり、年齢・性別を問わない誰もが楽しめるものがヒットするようになってきている。こういった教養系の動画は老若男女楽しむことができ、親子で安心して見ることができるというのも人気拡大に繋がっているのではないだろうか。英語字幕に対応しており、海外ファンが多いのも特徴的だ。


 今後柴崎氏は、どこまでYouTubeで人気を拡大していくのだろうか。その添削で生まれていく名作とともに、引き続き注目していきたい。


(中山洋平)