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エリザベス女王「カミラ夫人に王妃の称号を」と要望 英国民は「粋な計らい」「フェアプレー」と称賛の声

2022年02月07日 00:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

2019年にウェストミンスター寺院を訪れた女王とカミラ夫人(画像は『Clarence House 2019年10月15日付Instagram「Today The Queen and The Duchess of Cornwall attended a service at Westminster Abbey to mark 750 years since the church was consecrated.」』のスクリーンショット)
エリザベス女王(95)が即位70周年を記念する声明で、将来チャールズ皇太子が国王に即位した時に妻カミラ夫人を「王妃(クイーン・コンソート)」として認めるようにと伝えた。これを受けて英国民からは「粋な計らい」「フェアプレーだ」など、女王の言葉を支持する声があがっている。

エリザベス女王は1952年2月6日に父ジョージ6世が崩御後、25歳の若さで英国の君主に即位。今年で英国史上最長となる即位70周年を迎えた。

女王は歴史的な節目となる「プラチナ・ジュビリー」を記念して5日夜に声明を発表、自身の治世を支え続けてきた国民への感謝の意を伝えた。

さらに女王は王位を継承するチャールズ皇太子の妻カミラ夫人の将来について、このように述べた。

「機が熟し、私の息子チャールズが国王になった時、みなさまは彼と妻カミラにも私に与えてくれたものと同じ支援をして頂けると思っています。」

現在夫人にはコーンウォール公爵夫人の称号が与えられているが、チャールズ皇太子が即位後には新たな称号を与えるようにと要望したのである。

「その時が来た時にはカミラが公務を続行できるように、彼女が『クイーン・コンソート(王妃)』として認められることを、私は心から願っています。」

チャールズ皇太子の最初の妻ダイアナ妃が現在も存命で結婚生活を続けていれば、妃に自動的に『クイーン・コンソート』の称号が与えられるはずだった。

しかしカミラ夫人は2番目の妻であるため、同様の称号が与えられるかどうかは定かではなかった。

夫人がチャールズ皇太子と婚約発表した2005年2月、バッキンガム宮殿は声明で、皇太子の即位後に夫人は『プリンセス・コンソート(正妃殿下)』と称される予定だと伝えていた。

しかし今回、サンドリンガムで書かれた女王からの公式声明により当初の宮殿の方針が覆され、カミラ夫人の将来の地位が保証された。チャールズ皇太子が国王に即位した際には、夫人が王妃として戴冠されることになる。

クイーン・コンソートとは統治する国王の配偶者のことであるため、チャールズ皇太子の即位後、カミラ夫人の称号は「クイーン・カミラ」となる。

女王の言葉を受けてクラレンスハウスの広報担当者は、皇太子夫妻が「感動し、光栄に思っています」と明かした。

現地時間6日には、チャールズ皇太子が女王の即位70周年を祝う声明を発表し「私達は、母の願いに代表される名誉を深く自覚しています。最愛の妻は終始、私自身のゆるぎない支えとなってくれました」と述べた。

女王からの異例の発表に、英国民はSNSでこのような意見を交わしている。

「カミラは好きだな。決して脚光を浴びようとせず、家庭内虐待防止のチャリティに多大な貢献をしている。」
「カミラを気に入ってるよ。騒がず、ただひたすら公務をやり遂げている。女王からの粋な計らいだね。」
「彼女はその地位に値する以上に立派であることを時間をかけて証明してきた。特に米国に移住した別の『王族の妻』と比べるとね。」
「僕は王室ファンじゃないけど、いいんじゃない。国王の妻になるんだから。」
「フェアプレーだね。私は王党派からは程遠いけれど、女王は時代の流れに乗り、子供達の選択を認めることでこの国を誇り高くしていると思う。」
「間違っている! クイーン・カミラと呼ぶくらいなら、王位はウィリアム王子に引き継いでほしいよ!」

画像は『Clarence House 2019年10月15日付Instagram「Today The Queen and The Duchess of Cornwall attended a service at Westminster Abbey to mark 750 years since the church was consecrated.」、2022年2月5日付Instagram「On this day 182 years ago, the signing of the Treaty of Waitangi took place in New Zealand.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)