isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
まーささんによる「上半期の恋愛占い」、星乃せいこさんによる「2022年の運勢グラフ」も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡
「上半期恋愛占い」「年間運勢グラフ」はこちら 今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
花として歩く
今週のおひつじ座は、身ぶりを通して周囲の空間を文体的に変貌させていくような星回り。
道行く人びとの歩みぶりは、単に直線的であることはほとんどなく、ある時には道筋からそれ、またある時には曲がりくねっており、それは人びとが文章をつづるとき、必ず「ひねり」や「あや」を加えてしまうのに似ています。
すなわち、歩行者のおこなう活動やその軌跡は、タッチ(筆さばき、筆の動き)と描きあげられた絵(形、構図、大きさ等)の関係にも広げてみることができるでしょうし、ふとした思いつきや偶然から生まれた「表現」によって、空間の質そのものの組み替えに関与している訳です。
今週のあなたもまた、跳びはねたり、四つ足で歩いたり、ある時には至極ゆっくりと、また軽やかに踊ったり、散歩したりして、空間の質を豊かにしてみるといいでしょう。
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限りなく自然な呼びかけを
今週のおうし座は、東から吹いてくる風のように、そっと誰か変質させていくような星回り。
「吹きそめし東風の障子を開きけり」(池内たけし)という句のごとし。掲句は春を待つ人間のこころの細やかな感情の流れが、そのまま口をついて句となったような、ごく自然な手つきで言葉が置かれています。
しかし、当然ながら、そうなるまでにはずいぶん修練が重ねられてきたのでしょう。句のどこを見ても強引なところがなく、決して言葉に無理をさせていないし、頭でひねくってもいない。平明であれど平凡ではないというところに、作者の芸術観が結晶化しているように思います。
今週のあなたもまた、さながら「東風(こち)」になったつもりで自分の周囲を吹きそめていくことになるでしょう。
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過去のおさらい
今週のふたご座は、何でか知らんけど思春期のやり直しをしていこうとするような星回り。
河合隼雄がどこかに書いていたのですが、むかし「弥生式土器を焼いている」学生がいたそう。河合の考えとしては「土器」とか「土」とか「つぼ」は、母親の象徴と一致するものであって、思春期の時期、母親から独立するために、そういうことが起きたりするのだそうです。
土器ということの内的必然性が、その人のこころの深部まで届いた場合、その人は焼き物で一生いける訳ですが、大抵はノイローゼにならないかわりに、自分でも意識しない形で、一時的にいつの間にかそういうことになって、しばらくするとそんな時期があったことさえ自分でも忘れている。
一見アホなことをしているときこそ、ほわっと意識がゆるんで、抱え込んでた心理的問題をほどいていくための内的必然性みたいなものを消化している。今週のふたご座の人たちもまた、どこかそういうところが出てくるかも知れません。
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何もしないでいい
今週のかに座は、背中を押されて躍り出ていくような星回り。
「流れ行く大根の葉の早さかな」(高浜虚子)は、大根の葉のあざやかな緑が、冬枯れして色を失ったあたり一帯の景色のなかで、驚きを作者にもたらしたということがよく分かる一句。句の背景に空間が果てしなく広がっているという“感じ”がまざまざと伝わってくるところが、掲句を本当によい俳句にしているのでしょう。
これは人間に置き換えても同じことが言えるようで、ある先生いわく人相術でもパッとその人を見た時に、うしろに明るい気がほわーっと広がっているように感じられる人は、先祖や周囲から助けられるから、当座に何か問題を抱えていても大丈夫なのだそうです。
今週のあなたもまた、文字通りあなたを支えてくれている人たちから背中を押されるような形で、社会に向かって勢いづいていくでしょう。
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思索の深まる方へ
今週のしし座は、長期的なスパンで自分の来し方行く末を見つめていくような星回り。
「ア・ローリング・ストーン・ギャーズ・ノー・モス(転がる石に苔はつかない)」とは、「職業を転々としていたら人間として一人前になれない」といった意味。19世紀までは「苔の無いことは悪い結果である」として、「苔」を良いものだとする考えがイギリスには多く残っていたそうです。
日本でも苔は「悠久」の象徴であり、岩石にむした苔が年中緑を保って、幾年月を経ても新しく生々を繰り返し、絶えることがない様子に昔から日本人は親しみと同時に、そこに美を見出してきたのです。
今週のあなたもまた、自分という岩に苔むすことを理想とし、苔の環境を整えながら、悠久の時間の流れと代々の連鎖を見つめてみるといいでしょう。
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精神を生かすために
今週のおとめ座は、目に見えない領域に目くばせしていくことで、世界を広げていくような星回り。
「寒明や夜空どこまでうすくなる」(阪西敦子)という句のごとし。冬から春へ季節の移り変わりを詠んだ一句ですが、それをそのまま単に「明るくなる」とするのでなく、「うすくなる」とすることで、到来する光だけでなく、薄れつつある闇の気配にも心配りをしている訳です。
スケールの大きな世界観というのは、単純に物事を<光と闇>に二分して前者だけをよいもの、素晴らしいものとして焦点を当てていくのではなく、どちらにも目くばせをして、両者を適度に包み込んでいくことで初めて成立するものなのではないでしょうか。
今週のあなたもまた、そうした裕福な言葉遣いや目くばせを通じて、せせこましい世の中を少しだけ広げてみるといいでしょう。
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荒野を取り戻す
今週のてんびん座は、大きな謎の残る<ファイナル・フロンティア>を取り戻していくような星回り。
かつて「性」が人びとの口に乗ることがまだ稀で、ほとんどタブーに近かった頃、性は夫婦や恋人など近しい間柄の人間にとってまさに「荒野」として存在していました。ところが、この荒野も資本主義や消費文化というトラクターで、すっかり平らにされてしまったのです。
しかし一方で、昨今では肉体が「もっとも身近な自然」として再発見されているように、性自認やジェンダーをめぐる議論を通じて、性についてもまた、改めて人類に残された<ファイナル・フロンティア>としての本質が思い出されつつあるように思います。
今週のあなたもまた、消費文化によって刷り込まれたニセの知識などかなぐり捨て、スコップを片手に庭を掘り返していた子どもの頃のように、謎の感覚をもって性に相対してみるといいでしょう。
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思いを贈る
今週のさそり座は、よくない状況でこそ、自分から先に与えていく姿勢を徹底していくような星回り。
「二もとのむめに遅速を愛すかな」(与謝蕪村)という句のごとし。二つの「むめ(梅)」とは、単に実際の風景を写生したものというよりは、人づてに自分のことを他所で嘲っているという噂が耳に届いた樗良(ちょら)という俳人と自分を喩えた比喩表現だったようです。
梅の木が2つあれば、早咲きもあれば、遅咲きもある。作者は樗良より13歳年上でしたが、樗良は当時すでに45歳であり、江戸で困窮していたのを京都の作者を頼って京都に身を寄せたところでしたから、おそらくここで遅咲きの梅の木に喩えられていたのは樗良のことだったのだと思います。
今週のあなたもまた、互いに高め合える相手を見つけたなら、多少の流言や悪い噂に振り回されることなく、自分から素直な思いや敬意を示していきたいところです。
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どうしても捨てきれないもの
今週のいて座は、普段なかなか言葉で表すことのできない思いを言語化していくような星回り。
漱石の「春風吹きて断たず、春恨幾条条」という漢詩の一節のごとし。ようやく春を迎えた野原を横目に川のほとりを歩いている情景が描かれますが、後半二句がどうもおだやかではありません。
渡尽東西水 渡り尽くす東西の水 三過翠柳橋 三たび過ぐ翠柳(すいりゅう)の橋 春風吹不断 春風吹きて断たず 春恨幾条条 春恨(しゅんこん)幾条条(いくじょうじょう)
枝枝にこもる春の憂いや物思いは、なごやかな春の風でも断ち切ることができない。いや、のどかに変じた初春の景色を歩けば歩くほどに、むしろ強まっていくのだ、というのです。おそらく特定の誰に向けられたものでもない、この世に自分があることそのものへの倦怠のようなものなのかも知れません。
今週のあなたもまた、心身の奥底に根を張った割り切れない思いや名前のつけられない感情がどういう形であれ、表に出てきやすいタイミングなのだと言えるでしょう。
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しるしを見つける
今週のやぎ座は、誰か何かに特別な“しるし”を見出していくような星回り。
「恋猫に颯(さ)とたてがみのやうなもの」(いのうえかつこ)という句のごとし。恋する猫の背に、颯爽と馬のたてがみのようなものが生まれている。ただそれだけの句ですが、掲句の恋猫とはおそらくオス猫のこと、そして作者はどこかで自分をメス猫の立場において恋猫を見ているのです。
「たてがみのやうなもの」を見つけることができたのも、理性的な人間の視点から恋猫を見ていたからではなく、どこか同じ目線で見ていたため。もしかしたら実際の人間にも、見る人が見れば「たてがみのやうなもの」に類する何かが生えたりするのかも知れません。
今週のあなたもまた、月並みでシラケた常識人のふりなどかなぐり捨てて、自分にとって特別な“しるし”を見つけ出してみるといいでしょう。
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生まれ変わるためのチャレンジ
今週のみずがめ座は、持続可能な夢を継いでいこうとするような星回り。
風呂屋と言えば、富士山のペンキ絵。湯治がまだ庶民のつつましやかな夢であったころ、せめて気分だけでも出そうと、富士に松のジャパニーズ・ランドスケープが発案され、それが多くの人に愛好されたのでしょう。つまり風呂屋というのは、庶民の夢がつめこまれたもう1つの現実であった訳です。
そうして作られた箱が、作られて50年たち60年たち、次第にペンキ絵がほころび、壁にも浴槽にも年季が入ってもなお、存続しているという事実は、何より古い夢がまだ生きていることの再確認に他なりません。
今週のあなたもまた、どこか懐かしさを感じさせるような古くて新しい夢にどっぷりと浸かってみるといいでしょう。
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素でおかしいが、それでいい
今週のうお座は、自分の信じる道をただ歩んでいこうとするような星回り。
「妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る」(中村草田男)という句のごとし。文字通り、作者が赤裸々な夫婦生活を詠んだ一句ですが、うらやましくもなんともないのが不思議と言えば不思議です。
よく知られているところではありますが、当時の作者は自分たち夫婦のことをアダムとイブだと思っていたそうですから、自分たちの布団から新人類でも作り出そうと躍起になっていたのかも知れません。演技でも何でもなく、真剣にそういうことを考えることができて、こんな歌にまでしてしまう作者は、おそらく本物の天才だったのでしょう。
今週のあなたもまた、どんな獣道であれ、作者くらいの必死さで歩いて行きたいところです。
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