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十束おとはが伝えたい“ゲームやガジェットの魅力” 「喋ると一言だけど、そのなかに一万字くらいの思いがある」

2022年02月06日 12:01  リアルサウンド

リアルサウンド

フィロソフィーのダンス・十束おとは(撮影=はぎひさこ)

 ゲーム・eスポーツ好きのタレント・アイドルとして、イベントMCやゲストなどにも引っ張りだこな”おとはす”こと十束おとは(フィロソフィーのダンス)。リアルサウンド テックでは、彼女の連載『テック・ファウンダー』がスタートする。


 同連載では、ゲームやeスポーツのみならず、自作PCを作ったりビジネス書を読んだりと、あらゆるテック・エンタメに興味を持つ彼女が、コラム形式で文章を綴っていく。今回は連載スタート前の第0回として、インタビュー形式で「文章を書くこと」への思いやオタクとしての生き様、テック分野のなかで興味関心があるジャンルなど、多岐にわたって語ってくれた。(リアルサウンド テック編集部)


・文章を書くことは、オタク活動の一環


--文章を書くことや、それをSNSで発信することはもともと好きだったのですか?


十束おとは:そんなに経験があるわけではないんですよね。ただ、映画やアニメの感想を、はてなブログやmixiの日記に書いたりはしていました。オタクの通る道だと思うんですけど。


--すごくわかります……。


十束:ですよね! 文章を書くことは、オタク活動の一環というか。わりと、自分に近いところにありました。私は、喋るよりも書く方が得意なオタクなんですよ。喋ると、「あっ……」と一言で終わってしまうのですが、そのなかには一万字くらいの思いがあって。それを、文章で表現するのが好きです。


--自分が発言できる文字数を、感情が追い越してしまう瞬間ってありますよね。


十束:そうなんです。だから、文章で表現することが楽しくて。自分で書くだけでなく、読むのも好きなんですよね。本も大好きなので。


--きっと、ロジカルに考えるタイプなのでしょうね。


十束:はい。私は、正論パンチマンです(笑)。


--本は、どんなジャンルを読まれるんですか。


十束:恋愛小説は、あまり読まないです。それ以外ならなんでも読みますね。小説から、ライトノベルと呼ばれる作品まで、守備範囲は広いです。もちろん、漫画も読みますし。


--エッセイなどは?


十束:読みます! さくらももこさんのエッセイとか、好きです。本屋さんでバイトをしていたので、いろいろなジャンルの本に触れる機会が多かったんですよね。最近は、ビジネス本を読むことも増えました。


--それは、仕事の参考にするために?


十束:完全に、そうですね。取材でコアなことを聞かれることも多いので、できるだけ知識を入れておきたくて。最近は、コラムなども読むようになりました。


・興味関心があるのは、VRの世界


--いま、テックのなかで興味関心があるジャンルは?


十束:VRの世界って、ここ数年で急速に広がりましたよね。どのような文化になっていくのか興味があります。ただ、バーチャルな世界に触れてこなかった人は、なかなか手を出そうと思わない世界ですよね。機器の価格も高いし、一見さんが入りづらいイメージもあるし。そう言った懸念点を、どう解消していくのか。すごく気になりますね。


--たしかに、そういったイメージはありますね。


十束:ですよね。なので、そういった懸念点を、どう解消していくのかに興味を持っています。


--なるほど。


十束:あとは、過去作のリバイバルにも興味があります。映画でいうと、『マトリックス レザレクションズ』であったりとか。ゲームも、『FINAL FANTASY VII』がリメイクされていたりと、小さいころに観ていた映画や、やっていたゲームが新たに注目されるという流れができているのが、うれしいです。


--年月を重ねているぶん、感じ方が変化していたりするんですよね。


十束:そうなんですよ。 最近、映画館に行く機会も増えて。あっ、『スパイダーマン』の最新作、観ました?


--観ました、観ました。


十束:あれは、本当にやばかったです。1週間で3回も映画館に行ったのなんて、はじめてでしたもん。


--3月には、『ムーンナイト』も配信開始しますよね。


十束:はい! それも追いかけなきゃいけないし、『バットマン』シリーズの新作も公開されるし。あっ、あとは『キングスマン』の新作も公開されましたよね……。もう、忙しいんですよ!  オタクでいることが、とにかく忙しくて(笑)。いま、いちばんお金を使っているのが配信コンテンツな気がします。総額を知るのが怖いから、絶対に家計簿をつけられない……。


・「不屈の精神は、フロムゲーのおかげで手に入れました(笑)」


--ゲーム周辺で興味のある話題はありますか?


十束:やっぱり、いまはeスポーツですね。昨年の話になりますが、『LoL(League of Legends)』の世界大会である『Worlds 2021 Championship』で、DFM(DetonatioN FocusMe)が初めてプレイインステージを制してグループステージへ進出できたときの熱狂は忘れられません。でも、まだ日本では観戦の文化があまり根付いていないんですよね。韓国では、試合がテレビ中継されたりしているのに。もう少し、カジュアルに楽しめるようになってきたらうれしいです。まだ、眠っているファンがたくさんいると思うので!


--では、今年発売を楽しみにしているタイトルは?


十束:それは、やっぱり『ELDEN RING』でしょう! 『DARK SOULS』や『Bloodborne』など、フロム(・ソフトウェア)のゲーム(以下、フロムゲー)は、大半のゲーマーが通ると言っても過言ではないですから。そこで、精神を鍛えて、別のゲームで活かす。これは人生にも、繋がってくるんですよね。何度死んでも、諦めない心ーー私の不屈の精神は、フロムゲーのおかげで手に入ったといってもいいでしょう(笑)。今年は、『ポケットモンスター』『星のカービィ』『ゼルダの伝説』と小さいころにやっていた作品の新作が出るんです。


--スマホゲームはどうでしょう?


十束:スマホのゲームは、結構パッパと入れちゃいます。街を歩いていて、気になったら、すぐダウンロードしますね。「本当におもしろいのか?」と思っても、“いまだけガチャ無料”とか言われると、すぐにポチッと(笑)。


--新しい作品を見たら、すぐに試すタイプ?


十束:試しちゃいますね。昔とちがって、無料でできるゲームが増えてきたじゃないですか。「基本無料をやらない人って、どういう気持ちでやらないの!?」って思いますもん(笑)。だって、無料ですよ!  楽しい経験を、無料で提供してくれる時代に、乗らない方がもったいない。乗って、楽しかったら課金して還元するようにしています。


・「テック・ファウンダー」で伝えていきたいこと


--コロナ禍を機に、変わったなと思うことはありますか?


十束:リモートワークになる人が増えて、ガジェットに目を向ける人が増えた気がします。「どういうカメラ使ってますか?」とか、「オススメのヘッドセット教えてください」とか、よく聞かれるようになってきて。前まではそういう質問をされることが少なかったので、変わってきたなと思います。ファッション要素を取り入れたガジェットが増えてきたのもうれしいです。


--新連載「テック・ファウンダー」についても、お聞かせください。


十束:お話をいただいた時は、「書かせてもらっていいんですか!」と思いました。文章を書くのは好きだけど、整えるのは少し苦手なので。ただ、オタク歴が長いので、みなさんに共感していただける記事を書いていきたいと思っています。


--具体的に、伝えていきたいことはありますか?


十束:アイドルファンの方は、意外とゲームをやらない方も多いんですよ。そういう方に、「このゲームが、こういう理由で面白かったよ」と魅力を伝えていけたら。記事を見て、自分もやってみようと思ってもらえたらうれしいですね。とくに、最新ゲームの楽しさをレビューしていきたいです。私は、「魚群」というプロゲーミングチームに所属しているので、大会の現場に行く機会が多いんですね。なので、そこで感じたことなどもお伝えしたいです。


 あと、最近はPC周辺のグッズを集めている人も多いと思うので、新しく買ったガジェットも紹介したりと、自分の好きなものを総動員していきたいです!(取材=中村拓海/構成=菜本かな)