トップへ

King & Princeメンバー分析 第3回:髙橋海人、多方面で才能を発揮するグループの実力者 周囲を惹きつける愛されキャラ

2022年02月04日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

King & Prince

 冠番組『King & Princeる。』(日本テレビ系)のレギュラー放送がスタートし、2022年も早々に勢いに乗るKing & Prince。彼らの魅力について、三者三様の個性をふまえつつまとめてみたい。第3回は、グループ最年少・髙橋海人。


(関連:キンプリ平野紫耀&高橋海人、ユニークなインスタ投稿続く


 メンバーカラーは「ひまわりイエロー」。明るく周りを照らし、光を浴びてぐんぐん育ち、輝くほうへと伸びていく。髙橋にぴったりな色だと思う。


 デビュー当初は19歳。無邪気で奔放、マイペースなイメージが強かった髙橋だが、いつの間にか頼れる存在になった。なかでも注目すべきは、トークでの成長。わちゃわちゃと楽しく終わってしまうことも多いKing & Princeのトークにおいて、いつも大事な一言を忘れずに伝えてくれるのが髙橋だ。誤解が生まれないよう、クッションとなる前置きを添えられるところにも、ほわっと優しい彼らしさを感じる。


 ソロでのバラエティ出演も多く、先日は『中居正広のダンスな会』(テレビ朝日系)において的確なコメントを残していた。プロダンサーを立て、ときには笑いどころを作り、ときにはゲストとしてうまく立ち回る。それでいて、自身もダンスが大好きであることや、日々アンテナを張って勉強しているであろうこと、ジャニーズへのリスペクトも伝わってきた。任されたポジションをよく理解して昇華する、これはデビュー数年で髙橋が確実に成長した点であり、グループに大きく還元している点であると思う。


 なお同番組内では、髙橋が振りを付け、Travis Japanがパフォーマンスした「SHAKE」の動画も一部放送。高橋は恐縮していたものの、中居正広やゲスト陣からもらった嬉しい言葉に笑顔を見せていた。印象的だったのは、中居から「ダンスにおいて影響を受けた、ジャニーズ事務所のメンバー」を問われたときのこと。髙橋は平野紫耀の名を挙げ、自身とはまた異なるスキルを持っているのだと、初心者にも分かりやすい表現で、平野のダンスの魅力を解説した。


 髙橋は、実によくメンバーを見ている。よく見て、リスペクトし、それをたくさんの人に知ってもらいたいと、きっと純粋に思っている。会見やインタビュー、テレビ番組で話すのは、いつも自分のことよりもメンバーのこと。それも、メンバー自らは言わない影の努力や本人も気付いていない魅力を、我々に教えてくれるのだ。こんなふうに、誰よりも優しい視線でメンバーを見つめている人がそばにいる、それは、King & Princeの幸運であると思う。


 とはいえ髙橋も、メンバーから認められ、尊敬される実力の持ち主である。冒頭でも伝えた通り、ダンスへの思いとスキルは折り紙つき。キャリアは保育園から始まり、コンテストでの優勝経験も持つ実力者だ。いざパフォーマンスとなれば、ふわふわとした普段のイメージはガラッと変わり、表情までも豊かに楽曲の世界観を表現。グループのパフォーマンスを牽引する存在だ。


 キラキラのアイドルソングでは徹底して王子様であり続ける一方、ダンスナンバーでは技術に裏打ちされたハイクオリティなパフォーマンスを叩きつける。だからこそ、King & Princeは強い。ときにアイドルやジャニーズに厳しいはずの世間さえ、彼らを認めざるを得ない。そうしたKing & Princeの「強さ」において、髙橋は欠かすことのできない存在だ。


 そんな彼の豊かな才能は、広いジャンルで活かされる。2018年から『ベツコミ』(小学館)にて、少女漫画の描き方を学ぶ連載がスタート。2019年には描き下ろしの漫画を執筆し、ジャニーズとして初の少女漫画家デビューを果たした。ほっこりするかわいい絵柄に、髙橋らしさが表れている。


 2018年からは毎年ドラマ作品に出演。ドラマ『姉ちゃんの恋人』(フジテレビ系)、『ドラゴン桜 第2シリーズ』(TBS系)では、役どころは大きく異なるものの、いずれも守りたいものを持つ、強く優しい青年を演じた。前者では語り手という重要な役目も果たし、作品が持つ優しい世界観に彩りを添えた。奈緒が演じた年上の幼なじみ・みゆきと織りなす「恋人を前提とした仲良し」の関係性では、髙橋の持ち前の愛嬌とふいに見せる男らしさが大いに発揮され、視聴者をときめかせた。


 視聴者の心にさえスッと入り込む人懐っこさは、髙橋の武器だ。ジャニーズJr.時代には、自身を「カイ」という一人称で呼ぶ幼さと、ふんわり柔らかな話し方で、多くの先輩Jr.から可愛がられた。髙橋は、年齢やキャリアに関係なく相手を慕い、甘え、すぐに心を掴む。人見知りで知られる松村北斗(SixTONES)にも、ためらいなく抱きつき、くっついていた姿に驚いた記憶がある。


 人をイメージで判断せず、好意を素直に示す。簡単なことのようで、できる人間はそう多くはない。髙橋が警戒しないから、相手も警戒しないのだろう。髙橋は間違いなく愛されキャラだが、先に愛を与えているのは、きっと髙橋のほう。“King & Princeとティアラ(ファン)だけの”かわいい末っ子でいてほしくとも、この先はもっと多くの人に、たくさん愛されてしまうことだろう。(新 亜希子)