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スペイン陸軍 アップグレード版CH-47Fヘリコプターの1号機を受領

2022年02月03日 16:31  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

スペイン陸軍 アップグレード版CH-47Fヘリコプターの1号機を受領

 ボーイングは2022年2月2日(現地時間)、スペイン陸軍向けアップグレード版CH-47Fの1号機を納入したと発表しました。


 スペイン陸軍では、老朽化したCH-47Dを更新する計画を進めており、保有する17機をすべてF型相当へアップグレードすることにしています。


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 スペイン陸軍の大型輸送ヘリコプター、CH-47Dは「チヌークHT-17」の名称で採用され、全17機がマドリード近郊のコルメナル・ビエホで運用されています。老朽化と装備の陳腐化に対応するため、アップデートの契約が締結されたのは2019年1月のこと。


 今回、スペイン陸軍とボーイングは新造機を導入するのではなく、基本的な機体構造はそのままに、内部の機器を最新のF型相当にする「remanufacture(再製造)」という方式を採用。調達コストの低減を図りました。


 当初は2021年より引き渡しが始まる予定の計画でしたが、新型コロナウイルス禍などの要因により、作業が遅延。引き渡しがこの時期までずれこんだものです。


 コルメナル・ビエホで行われた式典で、ボーイングの輸送ヘリコプタービジネス開発・将来型垂直離着陸機計画統括のヘザー・マクブライアン氏は「チヌークはお客さまの期待を超える活躍を続けており、F型はスペインに、引き渡しから維持管理に至るまで先進と高い信頼性を提供します」との談話を発表しました。


 CH-47Fは多機能ディスプレイによるグラスコックピットや、高度な自動操縦システムを備えているほか、強化されたエンジンにより輸送できる最大重量も向上しています。既存の機体からのアップグレードにも対応しているのが大きな特徴で、スペインに先立ちオランダでもD型からF型相当にアップグレードされた機体を2020年に受領しています。


<出典・引用>
ボーイング ニュースリリース
画像:Boeing


(咲村珠樹)