1月29~30日にアメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第1戦デイトナ24時間レースを制したマイヤー・シャンク・レーシング60号車アキュラARX-05(オリバー・ジャービス/トム・ブロンクビスト/エリオ・カストロネベス/シモン・パジェノー)のパジェノーは、チームのとった戦略を賞賛した。
レースの最終スティント、カストロネベスは60号車アキュラをコンロール下に置き、リッキー・テイラーのドライブするウェイン・テイラー・レーシングの10号車アキュラARX-05を押さえ込んで、約3秒差での勝利を飾った。
オハイオを拠点とする同チームにとっては、2012年以来のデイトナ24時間総合優勝。昨年からDPi車両に切り替え、その初年度には手にできなかった勝利を、DPi参戦2年目の緒戦、シリーズ随一のビッグイベントで叶えることとなった。
チームは今季、ジャービスとブロンクビストを新たなレギュラードライバーとして迎え、デイトナではカストロネベスとパジェノーが加わる体制を採っていた。
チームの共同オーナーであるマイク・シャンクは「この勝利を、ひどく渇望していた」と喜びを語っている。
「昨年は厳しい年だったが、それを隠そうとはしなかった。厳しい一年だったという事実から、逃げたくはなかったんだ。我々は、それを修正しようと試みた」
「私はすべての人々に同じことを言った。『我々いまいる場所はここだが、行くべき場所はここだ。スポーツカーの世界で慣れ親しんだ、競争力のあるレベルに達するまで、私は歩みを止めない』とね」
「今日、我々が確かに正しい方向に進んできたことが証明された。まだ今シーズンは長いが、今日達成てきたことは本当に良かった。本当にホッとしたよ」
マイヤー・シャンク・レーシングでの初レースを終えたパジェノーは、チームのストラテジストが「素晴らしい」決断をしたと賞賛している。
「素晴らしいレースだった」とパジェノー。
「何よりもまず、戦略だ。我々は燃料を節約し、誰よりも長く走ることができた」
「ストラテジストのマイクとライアンは、より少ない燃料を給油することでピット時間を短縮し、ピットインした全車を追い越すことを決意した。そして、まさにそのとおりになった」
最後の1時間をカストロネベスに譲ったブロンクビストは、自らがチェッカードライバーとならなかった理由を説明した。
「自分がレースをフィニッシュするのは素晴らしかっただろうが、僕はかなり長い時間、ドライブしていた」とブロンクビスト。
「その時点で僕はかなりヘバっていて、最後の2時間ちょっとは破綻しそうだったんだ。それは楽なものではなかった」
「エリオの走りは、レースを通じてとても力強かった。そこで何かを失うつもりはなかったし、後悔するよりも安全に行った方がいい。だから、僕らは正しい判断をしたと思うよ」