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21年新幹線通勤を続けたぼくがかんがえた「最強のテレワーク環境」

2022年01月31日 06:20  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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私は群馬県高崎市から東京まで21年以上新幹線通勤をしましたが、コロナ禍でリモート中心の働き方に大きくシフトしました。そこで取り組んだのが、「最強のテレワーク環境」づくりです。2年間の改善の成果が、こちらのデスクになります。(文:林 雅之)

ここまでディスプレイやPCが必要?

デスク上にはノートパソコンが3台あり、外付けディスプレイが2台と、右端にタブレットが1台あります。中央のマイクはweb会議用で、webカメラが正面のディスプレイ上に配置してあります。ワイヤレスヘッドセットも用意してあります。

写真:筆者

中央にあるのは34インチの曲面のディスプレイです。一つのディスプレイで2つの作業ができるので、左側でWeb会議画面を立ち上げながら、右側で資料作成といった使い方も。

また、ディスプレイ自体にWeb会議(Teams)のボタンが付いています。会議中に、パソコンの画面ではなく、ディスプレイの下をタッチすることで、スムーズに会議の参加や音声のオンオフができます。

写真:筆者

なぜこんなに多くのディスプレイやPCが必要なのか、疑問に思う方も多いと思いますが、その理由を説明します。

私の場合、平日の時間帯はWeb会議でほぼ埋まっていることが多く、場合によっては、同じ時間帯に複数のWeb会議が入っていることもあります。その中には、自分が主体となって発言する会議もあれば、自分は大勢の聴衆のひとりというものもあります。

場合によっては、Web会議中に資料を作成したり、メールや社内のチャットなどの対応をしなければならないケースもあります。そんなとき、複数のディスプレイやPCがあれば、同時進行で作業をしやすくなります。

複数PCがあれば、私が個人で引き受けている講演会や勉強会のための、社外の方とのやりとりや情報収集を、会社業務と明確にわけることも簡単になります。

時間の有効活用も

コロナ前は、新幹線通勤をし、会社では一台のノートPCで、チーム別の決められた席で業務をしていました。もちろん、オフィスならではのメリットもありますが、時間の有効活用や作業効率の観点からは、課題認識を持っていました。

コロナ以降は、新幹線通勤の往復4時間弱に終止符をうち、自宅では、複数のディスプレイやPCを活用し、作業効率を高めることで、時間の有効活用ができるようになりました。会社員としての成果も、以前と比べて出せるようになってきたのではと思っています。

会社には、コアタイムのないフレックス制度があり、1時間からの時間休、分断勤務もできるようになっています。

そのため、平日の時間帯にも、1時間程度時間休をとって、兼業・副業先の企業とのWeb会議などを行っています。会社のスケジュールにも「時間休(副業)」をいった記載をしており、上司やチームメンバーからも理解を得て、取り組んでいます。

テレワークを長期でできる環境づくりを

「テレワーク疲れ」など、デメリットもあると認識はしています。また、さまざまな理由により、テレワークができないといった方々も多くいらっしゃると思います。

しかし、今後もテレワークが可能な・テレワークに向いている仕事については、その利用を推奨していく動きが進んでいくでしょう。

厚生労働省では、テレワークを推進するにあたり、「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(令和3年3月改定)を公開し、自宅で仕事をする際の環境整備のポイントを紹介しています。

出典:厚生労働省 テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン 2021.3

私の場合、自宅2階の12畳のスペースに、仕事にも生活にも快適な自分専用のスペースをつくることで、テレワークがしやすい環境を整えられました。

このスペースには仕事用の机だけでなく、大型テレビやソファー、そして、コーヒーメーカーなども用意し、仕事の前後や、仕事の合間にリラックスできる環境にしています。おかげで、短時間でのリフレッシュや気分転換がしやすくなりました。

写真:筆者

社会が変わるにつれて、場所にとらわれないフレキシブルでハイブリッドな働き方が、もっと簡単になり、もっと求められるようになると思います。そうした中で成果を出し続けるためには、中長期な視点で、自分自身が働きやすい環境をつくっていくことが、ますます大切になっていくのではないかと思っています。

プロフィール:林 雅之
グローバルウェイ アドバイザー。NTTコミュニケーションズ勤務し、国際大学GLOCOM客員研究員などの活動にも従事。主な著書に、『イラスト図解式 この一冊で全部わかるクラウドの基本(SBクリエイティブ)』、『スマートマシン 機械が考える時代(洋泉社)』 など。