職場の人間関係が悪ければ、いくら仕事内容が合っていても続けることは難しい。北海道のある40代女性はドクターズクラーク(医師事務作業補助者)として勤務していたが、「統括」と呼ばれる人の存在によって、3年7か月で辞めることになったという。(文:コティマム)
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統括から徐々に行動を監視されるように…
女性が働いていたのは「30~40歳が中心の女性の職場」だった。
「仕事内容は好きなのでサクサクとこなしていましたが、それをよく思わない人が、私達のトップにあたる統括に告げ口。徐々に行動を監視されるようになり、ミスがあろうものなら呼び出されて”指導”という名の統括の一方的な罵倒(言葉によるパワハラ)を浴びせられました」
この「統括」と呼ばれる人物は正規職員ではないが、勤務年数が長いので「だいだいの業務に精通している」という。一方、正社員の上司は女性たちの仕事内容を全て把握しておらず、数年で異動になる。その結果、女性の職場では、この「統括」が力を持っていた。
「(正社員の)上司は『指導だから』という事で知らん顔。だんだんとひと月に(統括から)呼び出される回数が増えていき、同じグループのリーダーに相談しても統括に私の発言を報告していました」
職員たちは有期雇用。期間満了で辞めていく人が多い中、なかなか人員の補充がない。女性は人手不足の部署を補いながら働いたが、昼休憩も取れない事が多く、残業しないと1日の仕事が終わらないという状況だった。それでも「時給のアップも特別な手当もありませんでした」と振り返る。
「この統括に追い詰められて辞めた人が何人もいます」
女性はこうした状況に耐えかねて、退職を決意した。統括は有給消化にも口を挟んできたが、口出しするだけで手伝いもしないそうだ。女性は、
「この統括に追い詰められて辞めた人が何人もいます」
と明かす。当然、職場の労務課や労基署に相談が入っており「目にあまる指導があれば、労務課としても動く」「人数が集まれば集団提訴の準備がある」といった状況だという。退職が決まった心境について、
「辞めることになったので、ピタリと統括の指導はなくなりました。もう統括と会う事はないと思うとスッキリしています」
と語っている。