アラン・プロストは、アルピーヌCEOのローラン・ロッシとの不和によりチームの意志決定プロセスから外され、最終的にはF1チームから離脱することになったと述べている。
1月17日、アルピーヌF1チームがプロストとのディレクター兼アドバイザー契約を更新しないことが報じられた。しかしその後、4度の世界チャンピオンであるプロストはアルピーヌに対してソーシャルメディア上で発言し、双方が共同発表を行うことで同意していたはずであり、発表のタイミングについて落胆したと主張した。
「今日このニュースが報道されたやり方に非常に失望している」とプロストはインスタグラムに投稿した。
「我々は@alpinef1teamのアカウントでともに発表を行うことで同意したはずだ。敬意が感じられないことは残念だ!」
「アブダビで提示された2022年シーズンに向けたオファーを私は拒否した。それは個人的な人間関係によるものだったが、私は正しかった!」
火曜日に発行されたフランスの日刊紙『L'Equipe』のインタビューで、プロストはアルピーヌ離脱の詳細について語り、ロッシについて「嫉妬深い」と非難した。
「これは敬意の問題だ。関係性はずっと複雑になった。多大な嫉妬があるのを感じた」
「ローランはひとりで仕事をしたがっており、誰の影響も受けないことを望んでいる。実際、彼は自ら私に対し、アドバイザーはもう不要だと話した。それでも彼はアブダビで私にオファーをしたが、私は断った」
「ローランは注目を浴びたがっている。私が関心を持っているのは、チームに所属してある種の意志決定に関わる仕事だ」
プロストは、昨シーズンから変化の風が吹き始め、ロッシは次第にチームの古株を解雇するようになったと述べている。
「2021年シーズンは私にとって非常にとげとげしいものだった。実際に、古参は出ていかなければならないと感じた」
「私は変化を受け入れた。なぜならF1は常に同じやり方をとる必要はないからだ。違ったやり方をすることもできるし、それが昨年を通して行われたことだ」
「だが私にとって状況は複雑になりすぎた。私は意志決定にはもはや関与していなかった。私は情報を共有されないこともあったが、それでも公式な発言を続けなければならなかった」
「取締役会のメンバーであっても、直前に決定内容に気づくこともあった。聞こえなかったのかもしれないが、少なくとも間に合うように知らされるべきだった。これは敬意の問題だ。関係性はますます複雑になった」
「私が気に入らないのは、人間関係と人々への敬意の欠如だ。サーキットに着いた時に、チーム代表が挨拶もしなくなったら、それはもはや楽しみがないからだ。もうなんの敬意もなかった。それではうまくいかない」
プロストの退任は、先週のアルピーヌのエグゼクティブディレクターであるマルチン・ブコウスキーの離脱に続くものだった。さらに変化が起きる可能性があり、レーシングディレクターのダビデ・ブリビオもチームを離れるとうわさされている。
しかしながら、アルピーヌの上層部の空白はすぐに埋められると予想されている。元アストンマーティンF1チーム代表のオットマー・サフナウアーが新チーム代表に就任すると見られているのだ。
2022年シーズンに新しいテクニカルレギュレーションが導入されることを受けて、アルピーヌはF1の序列におけるポジションを向上させることを目指している。プロストは、アルピーヌの刷新されたパワーユニットには信頼性の問題が発生していると明かした。
「エンジンについては、信頼性についての話題がある」と51回のグランプリ優勝経験を持つプロストは語った。アルピーヌが2022年に優勝できるかどうかについては「答えるのは難しい」という。