キャリコネニュース読者から日々寄せられるアンケートの中でも、介護の仕事を即行で辞めた経験談が非常に多い。愛媛県のグループホームを1か月で辞めた50代女性(年収200万円)は、職場で起きた出来事を詳細に語ってくれた。(文:林加奈)
※キャリコネニュースでは引き続きアンケート「仕事を即行でやめた人」を実施しています。回答ページはこちら https://questant.jp/q/HF78WM9H
「生活相談員」のはずが、「介護職員です」
女性はハローワークで特別養護老人ホームの生活相談員の募集を見つけ、応募した。自身が看護師で介護支援専門員の資格と経験があり、生活相談員として即戦力となれると判断したからだ。
即採用となり、入社2日前に書類の手続きのために勤務先を訪問したところ「採用先は併設のグループホームで、『管理者候補の介護職員』ですと伝えられた。生活相談員より給与も2万円ほど低かった」という。実際に仕事を始めてみると
「人が辞めまくり、スタッフがおらず、いるスタッフも昼間は無資格の外国人、夜は資格があるがお給料をもらうためだけに働くと言い切る方々で、昼勤務と夜勤者が仕事を押し付け合い、利用者に薬を飲ます時間の押し付け合い、スタッフ同士も粗探しのしあいで人間関係も悪かった」
やはり、退職者が続出するだけの理由がある職場だったようだ。
改善点を記入したら「みんなとうまくやってほしい」
それでも女性は「人のことを気にしない性格のため、悪口も気にせず慣れぬ介護を頑張っていた」という。そして介護記録には利用者への対応で改善点等を記入したところ、施設長や直上長から呼び出された。
「『悪口を言われているので、言われないようにみんなとうまくやってほしい』と言われた。ばかばかしいので『一人で入浴介助して腰が痛くなっているから受診したい』とその場で申し出、早退した。そして受診し、休職の診断書をもらいそのまま退職した」
と、退職の経緯を語った。ちなみに館内には防犯カメラが設置されていて「職員の暴力を確認する目的ではなく、職員の会話を聞いたりする目的でも使われた。監視カメラで見られて気持ち悪かった」と明かしている。そして退職した今、思うことをこう綴っていた。
「地方の小さな田舎のでっかい社会福祉法人だから、釣り求人にひっかかった自分が失敗したと後からわかった。雇用条件など嘘ばかりだし、介護の質も低く、人が辞めるはずだと思う。腰が痛いと言わなければすんなり辞めさせてもらえないところだった」