残念なことに世間には、パチンコだの競馬だので大負けぶっこいておいて、身内、友人、消費者金融からお金を補填してきては、払うものも払わず、納めるものも放置しているのに、何故かまたギャンブルで大勝負をぶちかます人ってのがいる。
ギャンブル依存症って、こういう人なのだろうが、今回はその典型みたいな男性の話をしたい。(文:松本ミゾレ)
「カーチャンに200万円借金」
昨年末、5ちゃんねるに「カーチャンに200万借金がある。全部ギャンブルでスッた金を建て替えてもらったもの」という、終わってるスレッドが立っていた。
スレ主は現在無職で、スレッドには「親孝行したい」と書き込んでいる。親孝行したいなら方法は色々あるが、本人は今のところ具体的な行動に出る予定はないようで「ちなみに働きたくもない」とも主張している。
彼は現在も絶賛ギャンブル邁進中のようで「今日も3,000円借りて競輪でスッた。ギャンブルやめたい」と書き込んでもいる。さらには「兄貴からもちょこちょこ借りてたら2か月で60,000円借りててワロチ」とも。
いったい、どういうことなのか。
ギャンブル依存の人たちの自助団体もあるが……
ここまでサラリと読むだけでも、完全なギャンブル依存症ではないか? と僕などは疑ってかかってしまう。ここまでハマると立ち直るのは大変そうだが、いまは支援施設などもある。有名なものの一つが、ギャンブラーズ・アノニマス。通称GAだ。
GAは、ギャンブル依存からの脱却を図るための自助団体。世界中に支部があり、日本だけでも全国に201グループが点在している。
200万円という多額の借金を抱えたうえで、無職ギャンブル生活をしていたら、返済は不可能だろう。客観的にはかなり異常な状態だ。
が、残念なことにスレ主の場合、GAには顔を出したものの、そこで何かを成すこともなかったようだ。「GA行った帰りにパチンコ行った話する?」という書き込みを本人がしているので……。
僕も借金を踏み倒された経験あり
ちなみに僕は、これまでギャンブラー数人にお金を貸したことがあるが、見事に戻って来なかった。
僕としては、ギャンブルの軍資金を借りても、ちゃんと返せば問題ないと思っている。しかし現実には、借金を踏み倒す人ばかりだった。きっと最初から「最悪返さなくてもいい」という気持ちだったのだろう。
平気で返済を先延ばしにするだけじゃなく、挙句に連絡がつかなくなっちゃって。……まあ、そこまでの状態になっちゃっているってのはやっぱり深刻にも度が過ぎるほどのギャンブル依存だろうから、きっと本人だってしんどいんだろう。なりたくてクズになる人なんて、多分いないし。
だとすると結局、ギャンブル依存の人には、お金を貸さない方が「優しい」ということになるのかも。