こんな悲劇があっていいものか。今回、筆者はコロナ禍でなければ絶対に遭遇しなかった悲劇に見舞われてしまった。
どこでも感染防止策がとられている現在では、誰もが遭遇しがちな悲劇である。ほかに同じような悲劇に見舞われる人がいないように、警鐘の意味を込めて、この記事を書くことにする。(体験談・昼間たかし)
感染防止策のアレ、意外に高い
悲劇が起こったのは12月27日、昼飯時にふと立ち寄った蕎麦屋でのことだった。長年商売しているようではあるが、特に美味くもなければ不味くもない蕎麦で腹を満たし、コートを着て立ち上がったところで、悲劇は起きた。
ゴトンという鈍い音……。テーブルの上にあった、飛沫防止用の透明パネルが、鞄に引っ掛かって床に落ちたのである。
落ちたパネルは部品が外れて飛び散っているように見えた。昼時にこれはしまったと、さっそく拾い上げて組み立てようとするが、うまくできない。よくよく見ると、部品は外れているのではなく、綺麗に3つに割れていた。
そこそこ丈夫そうにみえる透明板なのだが、衝撃には弱いのか。ちょっと驚いたのだが、自分のしでかしたことはちゃんと詫びなければならない。
というわけで、「申し訳ありません」と謝罪して弁償を申し出た。
すると、店主らしきおじいちゃんは、割れたパネルを見て「あー」と一言唸ったあと、「これ、うちの店が入ってる組合から買ってるからちょっと高いんだけど、わざとじゃないから、蕎麦代含めて3000円でいいよ」と、許してくれた。
何度も詫びながら店を後にした筆者だが、こんな機会もまたとあるまいと、元値はいくらくらいかと聞くのも忘れなかった。お店のおじいちゃん曰く「うちは組合から一枚4000円で買ってるんだよ」という。
ひええ。どこでも見かけるパネルだが、そんなに高いとはちょっと驚きだ。驚きついでに調べてみたところ、値段はピンキリのようだ。1000円台後半のものもあったが、台座がしっかりしていたり、板の部分が分厚く頑丈なものだと、最低でも3000円以上はする。
これを何枚も揃えるのは、個人店にとって、けっこうな出費だろう。壊してしまったことをさらに反省した。
しかし、あの店にあったのは頑丈な、おそらく4ミリ幅のものだったと思われる。それでも、テーブルから床に落ちると簡単に割れてしまった。
そう考えると、今この瞬間にも、全国で同じような悲劇が起こっていても不思議ではない。一見100円ショップでも買えそうに思えるが、意外と高級!なのである。飲食の際には、ぜひパネルにも気をつけて欲しい。