シングルマザーになる予定。資格を取得し正社員を目指したいけれど……
2021年12月26日 15:41 マイナビニュース
連載「ワーママのモヤモヤ整理します」は、託児付きランチサービス「ここるく」の経営者であり、大手企業の社外取締役としてもダイバーシティを確保するための人材育成・環境整備などに取り組む山下真実さんが、ワーママが抱えるモヤモヤに寄り添い、気持ちを整理していく企画です。
21回目の相談者は、飲食店などでパート・アルバイトをしているめぐみさん(43歳)。近々離婚を予定していることもあり、資格を取得し正社員を目指したいと考えている一方、一人で子育てをしながら収入・勉強時間の確保ができるのか不安を抱えているといいます。
○今回の相談者さんのモヤモヤはこちら
離婚を控えている今、家計や家族のことで不安を抱えながらも、新しい夢の実現に向かっていきたいと前をむくめぐみさん。山下さんからのエールは……?
●山下さんからのアドバイスは……?
○山下さんからのアドバイスは……?
大変な状況の中でも、落ち着いて将来のビジョンを描けているというところが、めぐみさんの大きな強み! 変化の大きいタイミング、フルマラソンを走るようにペース配分を大事にしながら資格取得を目指してみては?
山下さん: 離婚を控えた今、明日のこともまともに考えられないくらい、目の前のことで頭がいっぱいになってしまってもおかしくない状況だと思います。そんな中でも「看護師の資格をとれば人生設計がしやすい」と長期的なビジョンを描いていらっしゃる点が、まず何よりも、めぐみさんの大きな強みだと感じました。無茶ぶりかもしれませんが、資格の勉強を続けられる環境づくりをぜひ模索してほしいです。
ただ変化の大きいタイミングですから、お子さんの気持ち、そしてめぐみさん自身の心理的なキャパも含めて、ケアできる状態をキープすることは大切にしてもらいたいと思います。
短距離走ではなくフルマラソンと考えて、ペース配分を考えながら資格取得に向けて進んでいけるといいですね。
●『出来ないに決まってる』と思われることへの挑戦には価値がある
○『出来ないに決まってる』と思われることへの挑戦には価値がある
山下さん: 私は出産後の子育て経験から、今の時代に合った子育て支援をしたいと、託児付きランチサービス「ここるく」を立ち上げました。社会問題の解決を事業として掲げる、いわゆる"社会起業家"と呼ばれる立場にいます。
社会起業家というのは「こんなことをやろうと思うんです」と提案したときに、『出来ないに決まってる』という声が優勢になる事業の方が、取り組む意義が大きいと言われることもあります。大半の人がすぐに理解できることは誰かが既にやっていたり、価値がない場合が多かったりするからです。
そういう意味では、めぐみさんが考えているこれからの挑戦にはとても価値があります。私もそうですが、職場や家族、周りの人もきっとそんなめぐみさんを応援したくなるのではないでしょうか。決して楽な道ではないと思うけれど、めぐみさんなら出来る気がするんです。
めぐみさん: 山下さんに励ましていただいて、よりチャレンジしたいという気持ちが強くなりました! ダメ元でやってみてもし失敗しても、次につながるような気がしていて。まずは子どもたちが寝ている間に勉強するなど、今の仕事を続けながら試験勉強を始めてみたいと思います!
山下さん: 「出来ないに決まってる」というのは、現状に留まろうとする自分を正当化してくれる便利なフレーズです。「ずっとこのままで(このままが)いいと思ってるんだっけ?」と自問自答したとき、「このままじゃ、イヤだ」と感じることがあるのであれば、出来るかもしれない未来へ目線を向けてみて下さい。
ただし、子育ても人生もマラソンですから、体調とも相談しながらがんばってくださいね。心から応援しています!
○山下真実
株式会社ここるく 代表取締役・社会起業家・2児の母。
米国留学によるMBA取得、米系投資銀行・金融コンサルを経て、ママになったことをきっかけに子育て支援という全くの新領域へ。人気レストランから選べる託児付きランチサービス「ここるく」を2013年にスタート。サービスを通じて集まる働くママのインサイトと、MBA・コンサルで得た専門知識の両面から、ママ向けサービス開発や育休復帰・働き方改革コンサルティングなども手掛ける。『第14回女性起業家大賞』、三菱UFJ銀行主催『Rise Up Festa』最優秀賞受賞。
○比恵島由理子
イラストレーター、2児の母。早稲田大学を卒業後、一般企業に就職するもデザインの道を志し、東京デザイン専門学校で学ぶ。編集制作プロダクションで実用書を中心とした書籍編集・イラスト制作を経験した後に独立。現在はWebメディア向けに活動中。自身の出産体験や子育てについてnoteに掲載している。
