レッドブルF1のマルコ、メルセデス移籍のラッセルがハミルトンと競い合えば「我々のアドバンテージになる」と予想

レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、2022年シーズンにメルセデスでジョージ・ラッセルとルイス・ハミルトンが対戦することは、レッドブルにとって有益になるだろうと考えている。

　ウイリアムズでルーキーとして印象強い3年間を過ごしたラッセルは、彼を育成してきたメルセデスに加入する。23歳のラッセルは、来シーズンから次のレベルへと移行し、F1史上最も偉大なドライバーのひとりとスキルを競うことになる。

　ラッセルは最初からハミルトンに迫り、メルセデスでの1年目に世界タイトルに挑戦するだろうと多くの人々が考えている。そしてマルコは、メルセデスがチーム内で戦うことで互いにポイントを獲り合うようなら、レッドブルにとって都合のいい状況になる可能性があると考えている。

「まずラッセルが本当はどれだけ速いかを見なければならない」とマルコは『Gazzetta dello Sport』に語った。

「予選では、昨シーズンの彼は速かった。だがレースでは（チームメイトの）ニコラス・ラティフィを上回ることはほとんどなかった。だから彼がどれだけレースで速くなるか見守らなければならない」

「彼が本当にハミルトンのスピードに肩を並べることができるなら、それは我々にとってアドバンテージになる」

　マルコは2020年のサクヒールGPにおけるラッセルのパフォーマンスを忘れているのかもしれない。ラッセルは新型コロナウイルスに感染したハミルトンの代役を務め、レースで優勝するところだったが、ピットストップでのクルーのミスで勝利は叶わなかった。

　これまでレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、ラッセルとハミルトンの間の将来の力関係を“興味深い”可能性だと見なしていた。

「誰にとってもエキサイティングなことだ。なぜならひとつには、このスポーツや他のスポーツでは時間が止まることはなく、常に新しい才能の持ち主が浮上してくる。常に誰かが現れるのだ」とホーナーは語った。

「マックスのことでも分かる。そしてジョージも、ある意味同世代で同じ環境の出身だ。彼がそうした状況からどのようにメインステージに上がっていくのか目にするのは興味深いものだ」