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INI、様々な場面に溢れる11人の個性 12月公開の3コンテンツから考える

2021年12月21日 06:01  リアルサウンド

リアルサウンド

INI『A』

 『2021 Mnet ASIAN MUSIC AWARDS(MAMA)』の「Favorite Asian Artist」を受賞し、勢いに乗るINI。音楽活動においてはもちろんだが、YouTubeチャンネルのコンテンツやラジオ番組でメンバーそれぞれの個性も発揮。より多くの魅力を発信し続けている。そこで今回は、12月に入って発表されたコンテンツから見えるメンバーらしさについて考えていきたい。


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 まず注目したいのは、公式YouTubeチャンネルにアップされている動画「[INI BEHIND] INI 1ST FANMEETING」。『INI 1ST FAN MEETING』の裏側が映し出されており、大舞台に臨んだ11人の心境が見えている。中でも注目したいのは年上組の木村柾哉、西洸人、田島将吾。木村は動画冒頭、メンバーを牽引する形で登場。マイクチェックも木村が行なっており、さすがリーダーといったところだ。舞台袖の様子では、メンバーが気合いを入れつつもリラックスできるようにという配慮からだろうか。それぞれとハグし合ったり、髙塚大夢とじゃれ合ったりしている姿が印象的だ。これもメンバー思いの木村ならではだろう。そして西も明るく盛り上げている様子。カメラサービスもバッチリで、木村がマイクチェックをしている間もカメラを見つけて髙塚と許豊凡とともにポーズを決めていた。また「自分が主役だと思って挑みたい」とも言っており、「練習してきてよかった」と幸せそうな笑顔を見せていたのも印象に残る。田島は、「自分を信じて頑張ってきてよかった」と気持ちを吐露。優しさ故に普段あまり自分の話をせずに周りに譲っている田島の言葉だからこそ、ぐっと来たMINI(INIのファンネーム)も多いのではないだろうか。そしてもう1人注目したいのは、最年少の松田迅。「おはようございます!」と大きな声で挨拶したり、ステージ終わりで「汗びしょびしょ~」と屈託のない笑顔を見せたりと、元気いっぱいだ。かと思えば後藤威尊とハグし合いながら涙を見せるなど、自分の感情に素直な松田らしさが発揮されていた動画であった。


 2つ目は「KILLING PART Self CAM Ver.」に注目したい。同動画はINIらしいあたたかな雰囲気が特徴。メンバー同士で撮影をしているからか、表情も柔らかく、ホームビデオのような微笑ましさがある。その雰囲気にフィットしているのは尾崎匠海だろう。コロコロと表情が変わり、彼の無邪気な明るさが表現されている。ベランダで見せている特大の笑顔は、この曲の雰囲気にピッタリだ。そしてそんな尾崎の笑顔を引き出しているのは後藤。オーディション時から同じチームだった彼だからこそ引き出せた尾崎の笑顔なのだろう。さらに後藤は王子様キャラかつアイドル力の高いメンバーだが、ボケたりいじられたりとグループのムードメーカーのような存在でもある。この動画に充満する幸福感の一端は後藤が作り上げているのかもしれないとすら思えてくる。そして出だしを担当している藤牧京介。彼はいつでも自然体で、それが藤牧らしさと言っても過言ではない。さらにメンバーからの愛されスキルも抜群で、途中、後藤、池﨑理人、佐野雄大らにハグで迎えられているシーンも。こうしたじゃれ合いも、同曲にマッチしていると言えるだろう。


 そして最後は、12月14日からメンバーが日替わりで登場したラジオ番組『ONE MORNING』(TOKYO FM)。ファンにとって朝活が捗るような内容になっていたが、ここでもメンバーの個性が発揮されていた。許は「朝が苦手になってきた」と言いつつも、オーブンでクロワッサンを自分で焼いて朝から食べているというきちんとした一面を披露。また、早起きをしてスキンケアをしているという尾崎を「肌めっちゃきれいだもんね」と褒める“らしさ”も見せていた。佐野はご飯大好きっぷりをアピール。ピーナッツバターとマーガリン、いちごジャムをつけた食パン2枚か、焼き鮭と白ごはんと、しっかり朝食をとる健康優良児の秘訣を語っていた。同じく朝食にこだわりを見せていたのは髙塚。「健康で文化的な朝ごはん」というワードを繰り返していると、西から「なんなの、それ」とツッコミが。聞けば豆腐を食べているそうで、自分のパワーフードとも語っていた。ちなみに、髙塚が非常に聴き取りやすい声であったことも特筆しておきたい。同じく声で個性を発揮していたのは池﨑。朝にめっぽう弱く、起きる1時間前からアラームをセットし続けるという、寝起きが悪い人は心から共感できる朝のルーティーンを紹介。それを語る声は耳に心地よく、朝にピッタリだったのではないだろうか。


 少し観察するだけでこれだけの個性が見えてくるINI。これも彼らの武器の一つだ。いつまでも変わらずその武器を大切に、大きく飛躍していってほしい。(高橋梓)