アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルは、ルーキーのミック・シューマッハーが、ハースのマシンが非力だったにもかかわらず、F1での初シーズンに“素晴らしい仕事”をしたと述べている。
シューマッハーはF1でのデビューシーズンでトップ10フィニッシュを飾ることはできなかったが、全体的には自身の役目を果たし、チームメイトに勝つという、デビューまもない若手ドライバーの最優先事項を成し遂げた。
F1のレジェンドであるミハエル・シューマッハーを慕い、かつては彼からの貴重なアドバイスの恩恵を受けていたベッテルは、ミックに対してメンターのような役割を担うことでその恩返しをしようとしてきた。
4度の世界チャンピオンであるベッテルは今シーズン、自身も問題を抱えていたが、それでも後輩のミックに注意を払い続けていた。ベッテルはグランプリドライバーとしてのシューマッハーの初シーズンについて彼の評価を明らかにした。
「マシンが非力だったので、評価は難しいと思う」とベッテルは語った。
「でも間近で見ている人たちは、もちろん僕も見守ってきているけれど、彼はあのような非力なマシンで素晴らしい仕事をしたと思う。何度か予選Q2に進出したし、レースでも強力な走りを見せた。他のより速いマシンとも戦ったし、はるかに速いだろう前方のマシンに食いついた。あれは素晴らしい努力だよ!」
「さらに、彼はチーム全体を盛り立てた。シーズンの開幕からチームは調子がよくなかったと思う。彼らは開発を行っておらず、はるかに後れを取っていたからだ」
「でも1年全体を見てみると、ミックはとても満足していて熱心だったし、仕事に喜んで取り組んでいたと思う」
「彼は最初のひとりとは言わないまでも、毎日最初にパドックに来る人たちのなかのひとりで、最後にパドックから帰る人たちのなかのひとりだった」
22歳のシューマッハーは、ハンガリーGPでは12位でフィニッシュし今年のベストリザルトを記録。予選に関しては、トルコGPでQ2に進み14番グリッドを獲得した。
「彼はチームを前進させることに大きな関心を見せている」とベッテル。
「彼のコース上での走行や、1年目に起きるいくつかの小さなミスはさておき、彼は素晴らしい仕事をしたと思う。だから来年には彼がもっと優れたマシンを与えられて、彼に可能なことを示せるように願っている」