ジョージ・ラッセルはメルセデスF1には馴染んでいるものの、チームの公式メンバーの一員として迎えた初日にはまだ“奇妙な気持ち”を感じたという。
ラッセルはアブダビで行われた2日間のオフシーズンテストを任された。ヤス・マリーナ・サーキットでメルセデスのミュールカーを走らせ、ピレリの18インチホイール開発プログラムに参加したのだ。
この4年間の大部分をメルセデスのジュニアドライバーとして過ごした23歳のラッセルは、チャンピオンシップを制したメルセデスに決して不慣れなわけではない。しかし正式なワークスドライバーとしての立場には特別な感じがあるという。
「奇妙な感じだ。これまで僕はチームとレース後やシーズンの終わりにテストをしてきたし、今もまたそうしているわけだけれど、今回は言うまでもなくチームの正式ドライバーとして初めてのことだからね」とラッセルは語った。
「みんなのもとに戻れてとてもうれしいし、これらの新タイヤについて学んでいる」
「世界選手権で勝利したマシンをドライブするのは、間違いなくいつだって楽しい経験だ。2019年型メルセデスマシンに、18インチのピレリタイヤはかなりポジティブに動いている。だから素晴らしかったよ」
マシンは来年導入される18インチタイヤに合わせて改良されたものであるが、ラッセルはその明らかなパフォーマンスレベルを否定しなかった。
「これは素晴らしいマシンだ。間違いなくとても素晴らしいよ」
「改良されていたとしてもこのマシンは自信を与えてくれるし、走行していて本当に楽しかった。限界まで走ることができるし、マシンに自信を持てる。それは僕が過去のシーズンで少々苦労していたことなんだ」
「それがこのマシンが2019年にチャンピオンシップで勝利した理由だ。さっきも言ったけれど素晴らしい経験だった」
しかしながら、ラッセルはメルセデスの改良されたミュールカーが狭いことを認めた。
「正直なところ、傷を負ったりアザができたりしている。マシンはすごく狭いんだ。でも来年ははるかに良くなるよ」
「もう少し余裕ができるだろう。それを楽しみにしている。でも文句を言わずに仕事をして、クリスマスにはすべて回復させるよ!」
アブダビにおけるウイリアムズでの最終戦を振り返ったラッッセルは、リタイアしたことを嘆いたが、チームに大きな影響が出なかったことを喜んだ。
「すごく不運だったと思う。何かがエアボックスに入り込み、それがエンジンのオーバーヒートを引き起こして、最終的にリタイアしなければならなかった」とラッセルは説明した。
「それについては誰も何もできることがなかった。それでもアルファロメオの2台がリタイアしたことで、僕たちはコンストラクターズ選手権で8位につけた。だから全体的にシーズンはかなり良いものだったよ」