2021年12月20日 14:31 弁護士ドットコム
京都アニメーション放火殺人事件をめぐり、NHKやその職員が事件に関与したと示唆するブログを書かれて、名誉を傷つけられたとして、NHKがブログの投稿者に損害賠償と謝罪広告の掲載をもとめた裁判。
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東京地裁(池原桃子裁判長)は12月20日、185万円の支払いを命じる判決を言い渡した。謝罪広告の掲載は認めなかった。
判決要旨によると、東京地裁は、ブログの記事は「NHKが京アニ放火事件に関与し、事件の犯人の遺留品を警察よりも前に発見し、回収した」との事実を摘示するもので、NHKの社会的評価を低下させると認定。被告側が真実だと信じる相当の理由があったとは言えないとして、損害賠償の支払いを命じた。
京アニ事件においては、NHKは別のまとめサイトの運営者も提訴し、11月9日に約400万円の損害賠償を命じる東京高裁判決が出ていた。
NHKは弁護士ドットコムニュースの取材に次のようにコメントした。(12月20日16時30分更新)
「NHKの主張が認められた判決だと受け止めています。事実を伝える報道機関の1つとして、引き続き放送を通してインターネット上の誹謗中傷の問題に対峙していくと同時に、悪質な虚偽の情報発信に対しては、今後も法的措置も含め、毅然とした対応をしてまいります」