一見すると怠惰な人ばかりに見えるパチンコ・パチスロユーザーの中には、きっちり自分の収支を記録している者は少なくない。それこそ、主婦が家計簿をつけるようにだ。
この10年でスマホが普及したこともあって、パチンコ収支記録アプリもだいぶ普及した。こういった便利なものを使って、自分がパチンコホールでいくら使い、いくら儲けたのかをしっかり記録し続けているマメな人が、パチンコ依存症者にだっているのだ。
今日はそういった人たちの記録した、生涯収支についての話をしていきたい。果たしてパチンコは儲かるのか、儲からないのか。「あんな浅はかなギャンブルに興味がない」って人も、これを読めば分かるはずだ。(文:松本ミゾレ)
「4号機時代」にボロ儲けした、という人も
11月後半、5ちゃんねるにおいて「お前らパチンコの生涯収支教えてくれ」というトピックが登場した。スレ主は「俺はマイナス1001万」と書き込んでいる。何年ぐらいかけてそんな地の底まで到達したかは不明だが、1000万も使っちゃって、なおやめてないってんだから相当好きなんだろうなぁ。
このスレッド自体はあまり注目されなかったものの、しっかりと自分の収支を把握している人の書き込みはチラホラあった。
「+5,374,175。ほぼエナ」
「マイナス150万。20年やっての成果だから程よい趣味だよ」
「プラス2000万ぐらい」
「+3千万円ぐらい。4号機時代でボロ儲けしてるプロは結構いるはず」
と、こんな具合。大体で答えている人が多いので「ちゃんと収支記録してるなら、1円単位で分かるやろ。それを書けよ」って気持ちにならないでもない。が、まあ本人がそう言ってるのだから、そこは一応信じておこう。
勝っている人もいれば、負けている人もいる。ただ、ガチのハイエナや、とにかく回る台を心を無にして回すようなパチプロとかだと、ここに挙がっているように数百万から数千万単位の勝ちの積み重ねってのは不可能ではない。
よって具体的に+5,374,175と書き込んでいる人については、個人的には「あ、マジでそうだろうね」と思ってしまうところではある。ガチでやれば数年掛からずそれぐらい行ける時代もあったので。
筆者の収支も、もちろん全て記録済み! 240万円の勝ち
ところでこんな記事を書いている僕もまた、はじめてパチンコをした日から今に至るまで、パチンコ・パチスロをやってきたし、収支だってしっかり記録してきた。2000年代初頭はまだスマホもなく、収支を記録するにもExcelとか、大学ノートとかを使っていたが、そういったものを使って、今日までマジで1度も漏らさず記載し続けてきた。収支アプリ登場以降は、それ以前の収支を全てそちらに手入力で反映させて今に至る。
その結果をちょっと書いておくと、2003年の4月21日から、2021年12月10日まで、合計973日パチンコホールに出向いているという。この合計時間は3,750.1時間にも及び、総合収支は+2,407,943円。
これが証拠だ!
1日平均にすると平均2,474円程度の勝ちで終わっていたことが、僕が使っている収支記録アプリで簡単に確認可能だ。便利な世の中だよね、こんなのがあるんだから。
僕は別に朝の開店前から並んで抽選を受けたり、よく回る台を狙って立ち回るとか、そういうことをやっているわけじゃない。暇なときに、全然お客のいない店に行って遊んでいるだけなんだけど、数時間遊ぶと飽きる性質なので、粘らずに帰る。多分それが良かったのだろう。
平均滞在時間も1日あたり3.85時間となっている。それ以上打つと疲れてしまうのだ。だからその時点で浮いてればすぐ帰るし、熱くなって夜まで追いかけるみたいなこともほぼない。
性格が幸いして、ちょっとだけ浮いているといった感じだ。ただし、3,750時間もこれまでパチンコホールで過ごしているわけで、この時間をたとえば資格の取得とかに充てていれば……なんてことを考えると、やっぱりすごい時間の無駄だよね。時は金なりだ。
僕は小銭と若干の息抜きを引き換えに、人生の大切な時期をあの施設で浪費してきたのだ。たとえ少額の儲けを得ていたとしても、見る人から見たらこんなにも時間の使い方ってないよね(笑)。
勝っても負けても失うものが大きい趣味。それがパチンコ・パチスロ。これはもう実感を伴って理解しているので、間違いないと言い切れる。