テレワークが普及し、仕事でチャットをする機会が増えた方も多いと思います。オフィス勤務のときは「これってどうなってる?」とか、「ここのデータをバーンとカッコよく作っておいて!」といった、ふわっとした口頭のやり取りで伝わったようなことでも、チャットだとなかなか伝わりません。
そこで今回は、テキストでうまくメッセージを伝えたいときのポイントをご紹介します。(株式会社ニット・広報・小澤美佳)
◆伝わりやすいメッセージとは?
(1)結論から書く
文章は、「結論→ 背景/根拠→ 詳細」の順に書きましょう。
相手の理解度もグッとあがります。
(2)用件を最初に書く
「採用の件でお時間ください。Bさんを採用するという認識でよろしいですか」など、冒頭に1文で書けば、パッとわかります。
(3)タイトルもちゃんと考える
メールなどでは件名に【相談】【依頼:◯◯の件】【報告】【共有】などの項目を入れれば、すぐ返信すべきかなどの重要度を、相手が判断できます。
(4)判断背景をいれる
背景を入れることで、相手が「なぜそう思うの?」と返信する必要がなくなり、やりとりを減らすことができます。
(5)引用文を活用する
メールやチャットなどで相手のメッセージを引用することで、何に対しての回答なのかが分かりやすくなります。
ところで、なぜかチャットだと相手とギクシャクしてしまう……と困っている人もいるかもしれません。
対面での会話は、表情、声のトーン、喋り方のスピード、身振り手振りなど、言葉以外にも多くの「情報」が伝わります。しかし、チャットは「文字」だけ。つまり、チャットでの会話は、対面と比べて「伝わる情報量が圧倒的に少ない」のです。
そのため、チャットで何かを伝えるときは、表現を少し工夫する必要があります。
◆良好な関係を築くための3つの工夫
(1)一言でいいので、感謝を伝える
×:了解
〇:了解!ありがとう!
了解しました、助かります!
⇒感謝の気持ちを伝え、相手との関係性を築きましょう。
(2)問題点を伝えたいとき
×:●●の数字おかしいから、直しておいて
〇:××さんの▲▲の仕事、すごく良かったですよ!1点だけ確認したいことがあります。
●●の数字だけど、少し間違っているかもしれないので、見直しておいてもらえますか。
⇒テキストメッセージで問題点の指摘だけをすると、必要以上に攻撃的に映ります。良い部分にも言及し、バランスを取りましょう。
(3)カモをつける
×:報告書の数字、間違っています。
〇:報告書の数字、間違っているかも。
⇒何か指摘をする時に、語尾に「カモ」を付けるだけで、文章がとても柔らかくなります。
同じ内容でも少し工夫するだけで、伝わり方が大きく変わります。テキストコミュニケーションは仕事上、欠かせないスキルになりました。みなさんぜひこれらのポイントを活かして、メッセージを送ってみてください。
【プロフィール】小澤美佳
新卒でリクルート入社。採用領域の営業、営業マネージャーを経て、リクナビ副編集長として数多くの大学で講演実施。採用、評価、育成、組織風土醸成など幅広くHR業務に従事。中米ベリーズへ単身移住・起業。その後、ニットに入社し、営業・人事を経て、広報。オンラインファシリテーターとしても活動中。