「はっきりいってかなり安すぎる」
東京都の20代後半の女性(未婚/IT・通信系/正社員/年収250万円)が、キャリコネニュースに怒りの声を寄せた。
「給料が安すぎることが理由で退職した友人が数人いる。毎月通帳を見る度に溜息が出る。仕事の割に全然給料が見合っていない。少なくとも手取り20万円は欲しい」
月の手取りは16万9000円で、「SES(システムエンジニアリングサービス)事業での客先常駐勤務をしている」という。客のオフィスに出社し、主にソフトウェアやシステムの開発や運用を行なう仕事だ。そもそも高収入な職種ではないと感じているようだが「それでも手取り17万円前後は非常に安い」と状況を語り始めた。(文:okei)
※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/6V8RFE22
「4年で20万に満たないボーナスより、基本給を上げてほしい」
女性は給料の安さについて、「以前、ある転職エージェントに手取りの給料額を伝えたら『そんな安い会社は、探しても恐らく無いと思います』と言われたくらい」だったという。
「ボーナスも雀の涙。来年で入社4年目を迎えるが、これまで分のボーナスはトータルで20万円ももらったことが無い。ボーナスは年に2回(6月と12月)あるが、その2回を合わせても10万円に満たない。そんな額のボーナスなら、ボーナスは要らないので基本給を大幅に上げてほしい」
と要望する女性は、元々インフラエンジニアになりたくて、現在の会社に入社した。キャリアアップのため今年3月「LinuCレベル1」(編注:日本独自の Linux技術認定試験のひとつ)を取得したが、「その努力は認められなかった」という。
「一時お祝い金は会社からもらったものの、給料とは別に毎月資格手当が出るわけではないため、せっかく資格を取得できても正直時間と金の無駄としか言いようがない」
と悔しさを語る。「あまりにも給料が安すぎるため、給料の高い職場に転職か、会社に隠れて副業するとかしない限り一人暮らしは絶対にできない」と不満は止まらない。
「家賃が安い地域に引っ越したいが、3か月更新の職場で下手に動けない」
女性の家族構成は父母と兄の4人だが、現在は母親と2人で都内のマンションで暮らしていて兄は他県に、父とは10年前から別居状態だという。家賃を母が、水道光熱費と食費を女性が出しており、
「本当は家賃もいくらか捻出してあげたいが、そうすると今度は私が貯金できなくなる」
と女性は辛い立場を明かす。家賃の安い地域へ引っ越すのも難しいようだ。
「客先常駐勤務をしてて3か月更新のため、常に次の就業先がどこになるかわからない状況なのでなかなか動けない。下手に郊外へ出ると、次の勤務地までがかなり遠くなることもざらにある。今の会社にいても給料は絶対変わらないし、お先真っ暗としか思えない」
また女性は一時期、会社に隠れて副業しようかとも考えたという。しかし、別の会社で働きたい気持ちが強いようだ。
「将来海外移住をしたいこともあること、エンジニアが自分の性に合っていないことに気付き、来年3月末での退職を目標に今は営業職を中心に転職活動をしている。未経験でのスタートのため、書類選考の時点でかなり落とされており、面接までに漕ぎ着けないことが少なくない」
コロナ禍の影響もあり転職活動も順調とはいかないようだが、女性は諦めていない。「今の会社を上手く利用しながら給料をもらいつつ、来年3月末で退職金をもらって辞めるつもり」と綴っていた。