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JR東日本が山手線などATACS導入・ATO高性能化、ワンマン運転準備も

2021年12月07日 18:42  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
JR東日本は7日、首都圏における輸送システムの変革として、ATACS(無線式列車制御システム)導入とATO(自動列車運転装置)高性能化で輸送安定性を向上させ、利用者の需要とニーズに応じた柔軟な運行を実現するとともに、首都圏主要線区でワンマン運転に向けた準備を進めると発表した。


首都圏において輸送システムを変革し、運行管理・列車制御の融合と高機能化を図ることにより、利用者の需要に応じたオンデマンドな輸送サービスを提供し、効率的でサステナブルな鉄道運営をめざすという。



ATACSは列車位置検知を軌道回路によらず、走行する列車自らが前方に在線する列車の位置を検知し、無線を使って車上・地上間で双方向に情報通信を行うことにより、列車を制御する新しいシステム。ATACS導入の対象線区は山手線と京浜東北線大宮~東神奈川間とされている。

ATACSの無線を活用し、地上装置・車上装置間で信頼性が高くリアルタイムな連携が可能になることから、ATOの高性能化もめざす。ATOSとの連携による遅延回復や、列車群制御による省エネ運転など、線区トータルでの効率的な運転を実現するという。将来のドライバレス運転(GoA3)の実現をめざした開発も進めるとしている。



首都圏主要線区でのワンマン運転に向けた準備として、ワンマン運転に必要な車両改造工事や駅設備工事も進めていく。一部の線区にATOを導入し、定時性の向上や省エネ運転の実現もめざす。対象線区は山手線、京浜東北・根岸線、南武線、横浜線、常磐線(各駅停車)などとされている。



今後のスケジュールとして、2028~2031年頃にATACS導入・ATO高性能化をめざす。ATO導入・ワンマン運転は2025~2030年頃の導入に向け、線区ごとに準備を進めていく。(木下健児)