12月6日に東京のメガウェブで開催されたTOYOTA GAZOO Racingの2022年モータースポーツ体制発表会。スーパーGTでは2021年シーズンのGT500クラスでチャンピオンに輝いた関口雄飛がTGR TEAM SARDへ移籍というビッグサプライズが明らかとなった。この関口の移籍については驚きを呼び、メディア向けの質疑応答ではトヨタ自動車の豊田章男社長からも移籍の背景が語られるほど。
そんな発表会終了後、autosport webは関口にTGR TEAM SARDへの移籍について話を聞いた。
「先ほどの発表会でも話しましたが、『(TGR)全体としての底上げを手伝ってもらえないですか?』と言われました。TGRに貢献したいという気持ちがありましたし、TGR TEAM SARDは(脇阪)寿一さんが監督するチームでした。寿一さんにも『いつか“脇阪寿一監督”のもとで走りたい』ということは常々言っていたので、わりとすんなりと決断はできましたね」と、移籍を決断した理由を語った関口。
2022年のチーム移籍を決めたのは、11月27~28日に開催された2021年シーズン最終戦富士の開催前だったという。それゆえに、逆転タイトルを狙い臨んだ最終戦富士は、TGR TEAM au TOM'Sで臨む最後のレースにもなった。2022年のチーム移籍決定が、最終戦に臨む心境にも影響を及ぼしたかと尋ねると「いや、特にないですね(笑)」と微笑む。
そんな関口が移籍するTGR TEAM SARDは、2016年にヘイキ・コバライネンと平手晃平の手でGT500のシリーズタイトルを獲得。2017年~2020年には毎年シーズン中1勝を獲得してきたが、2021年は7年ぶりに未勝利のままシーズンを終えることに。また、2015年からチームを支えてきたコバライネンが2021年シーズンをもってスーパーGTでの活動を終えることが明らかにされていただけに、2022年のドライバー布陣には注目が集まっていた。
「自分が入ることによって刺激になったり、カンフル剤になればという気持ちがあるので、必ず来年チャンピオン争いできるよう貢献できたらいいなと思います」と関口。移籍を前にTGR TEAM au TOM'Sでシリーズタイトルを手にしたことについて「僕自身はなにも変わらないですけど、周囲への発言力とかも変わってくるので、そこはタイトルを獲れてよかった点のひとつかなと思いますね」とポジティブに語った。