F1第21戦サウジアラビアGP決勝においてマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)との間に接触が起きた件について、審議が行われている。
レース中盤、フェルスタッペンがリード、ハミルトンが僅差で追う展開のなかで、ハミルトンが仕掛けた際に、フェルスタッペンはターン1でコース外を使用して前の位置を維持した。フェルスタッペンは、チームからポジションを返すように指示が出た後、ターン27に向けて大幅に減速、ポジションを譲られると知らなかったハミルトンは避けられずに接触した。
ハミルトンはウイングにダメージを負ったが、幸い走り続けることができた。フェルスタッペンは接触後も前の位置を走行し続け、一瞬譲った後に、すぐにポジションを取り返した。しかし結局はハミルトンに抜かれて2番手に落ちる結果となった。
フェルスタッペンには、コース外を使ってアドバンテージを得たとして5秒加算のペナルティが科された。さらにこの接触について、レース後に審議が行われることが決まり、ふたりは呼び出しを受けた。スチュワードからの召喚の理由は、FIA国際競技規則附則L 第4章 第2 (d)条への違反の疑いで、ここには「衝突を引き起こすこと、重大なミスを繰り返すこと、あるいはコントロールに欠けるように見える行為(コースを離れるなど)は、スチュワードに報告され、関係するドライバーの失格を含む罰則が科せられる可能性がある」と記されている。
ハミルトンはレース後、「(フェルスタッペンが)なぜ急に激しくブレーキをかけたのか全く分からなかった。それで彼の後ろに突っ込んでしまった」と述べている。
「その後も彼はそのまま走り続けていた。何が起きているのかさっぱり理解できなかった。後から、彼は僕たちを前に出そうとしていたのだと聞いたけど、その時は混乱してしまった」
フェルスタッペンは「減速して彼を前に出そうとした。でも彼はオーバーテイクしたくなかったみたいで、接触した。何が起きたのか分からない」と説明している。
スチュワードはフェルスタッペンとハミルトンを現地23時40分に呼び出し、事情を聞き、今後の対処について検討している。
ハミルトンが優勝し、ファステストラップも記録、フェルスタッペンが2位になったことで、タイトル争いをするふたりは同点で最終戦に臨むことになった。