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F1 Topic:ストレートのコース幅は狭め。初開催に向け工事が続くジェッダ・ストリート・サーキット

2021年12月02日 22:01  AUTOSPORT web

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ジェッダ・ストリート・サーキットでは、12月1日時点でまだ工事は終了していない
いよいよ今週末に開催される2021年F1第21戦サウジアラビアGP。初開催のグランプリの舞台となるのはジェッダ・ストリート・サーキットで、厳しいスケジュールのなかで現在も工事が進められている。その様子を現地で撮影した写真とともに紹介しよう。

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 11月24日にPCR検査を受けようとサーキットへ。途中、サーキットの周辺に広大な更地が。サーキット周辺には鉄道はまったく通っていないので、観客は車で行くしかない。観客用の駐車場の広さがそれを物語っている。


 サーキットにかなり近づいても工事用のフェンスが周辺を覆い尽くしている。1週間前の段階で、工事はまだ完了していないことを伺わせた。


 サーキットの入口と思われる道を工事車両が忙しく行き交っていた。やはり、工事は11月24日の時点では、まだ終わっていなかった。このような状態だったので、PCR検査の準備もできておらず、仕方なくその日はホテルへ引き返すことにした。FIAからPCR検査の詳細が届いたのは、それから3日後の11月26日の夜。土日はやっていないと言うことで、11月29日の月曜日に再度、PCR検査を受けに行くことに。


 すると工事は見た目にもかなり進んでいることが確認された。このサーキットの特徴は海沿いというためか地下道がなく、コース内側にあるパドックへ通じる道は2本の橋(1本は車両用、もう1本は歩行者用)となっているのだが、その橋が工事中ということで、機材の搬入は特別にコースの上を通して行われていた。ただし、運搬車によって路面に傷がつかないよう土手が盛られ、その上を通行していた。


 その土手から最終コーナー方向を望むとコンクリートウォールに囲まれた細い直線が。コース幅はストレートでもかなり狭く、オーバーテイクが簡単ではなさそうな印象。


 ピットエントリーもなかなかチャレンジングな印象だ。


 機材は11月29日の時点で到着しているところを見ると、カタールGPからサウジアラビアGPへの移動はスムーズだった模様だ。


 PCR検査の結果を確認するサウジアラビアGP主催者が制作したアプリが正しく動作しないため、アプリの登録をし直し、すでに出ている検査結果を確認しに、翌11月30日にもサーキットへ行った。するとコース上に盛られていた土手は取り除かれ、その部分にシートが敷かれていた。パドックへの搬入がほぼ終了したことをうかがわせる。


 これがパドックの入口。11月30日時点ではクレーン車が数台稼働していた。


 FIAのルールで5日に1回はPCR検査を受けなければならず、11月29日に受けた筆者は12月3日までにもう一度PCR検査を受けないといけない。しかし、金曜日は忙しいので、メディアデーが始まる前の12月1日に2回目のPCR検査を受けることにした。歩行者用のブリッジは完成しており、そこからパドックの入口を見ると、工事車両はほとんどなくなり、一般車両で埋め尽くされていた。


 前の週にはグランドスタンドの設置工事が始まったばかりだった。


 1週間後にここまで完成。


 1週間前にはピットビルもどうなることかと心配していたが……。


 1週間後には、しっかりと完成していた。


 バックストレートへ向かう途中のコース上に建てられたVIP用の観戦席も1週間前にはまだ多くのスタッフが2階部分や屋上に登って仕事していた。


 それが1週間後には、外装工事は完了していた。


 ただし、12月1日の時点で、工事はまだ完全には完了していない。今後はまずはコース上の作業を12月2日(木)の午後までに完了させ、夕方以降に行われるセーフティーカーとメディカルカーのテスト走行を無事に終了させなければならない。さらにスタンドなどの工事は12月3日(金)の午前中までに完了しなければならない。厳しいスケジュールの中で進められてきた工事も、ようやく先が見えてきた。完了まであと一歩。安全第一ですべての工事が終わることを祈りたい。