大和和紀のデビュー55周年を記念した企画が、本日11月29日よりマンガアプリ・Palcyで開催されている。
【大きな画像をもっと見る】今回の企画では、大和の代表作である「はいからさんが通る」「あさきゆめみし」をメインに4つのイベントを実施。55年の間に描かれた数多くの作品の中から厳選した「あさきゆめみし」「はいからさんが通る」「紅匂ふ」「ヨコハマ物語」「ベビーシッター・ギン!」「天の果て地の限り」「モンシェリCoCo」「ラブパック」「N.Y.小町」「にしむく士」「イシュタルの娘~小野於通伝~」の11作品が、チケットを使って無料で読めるPalcyの“毎日連載”に登場する。
また2017年10月24日発売のデザート12月号(講談社)の付録「『はいからさんが通る』トリビュート特別別冊」から一部を抜粋。大和と武内直子による対談、上田美和、吉住渉、小花美穂らマンガ家たちによる「はいからさん愛」たっぷりのトリビュート作品などを再掲載する。
さらに12月3日からは、2016年6月25日発売のKiss8月号(講談社)に掲載された、大和を含む15人の作家が共作した「あさきゆめみし」のトリビュートマンガを公開。12月4日からは、歴代作品のイラストギャラリーが、大和のコメントとともに披露される。なお「はいからさんが通る」愛蔵版より、安野モヨコからのコメントも全文再録する。
■ Palcy編集長コメント
はじめて大和和紀先生の作品を読んだのは高校1年生の時。
『あさきゆめみし』でした。
友人から「これ読んだら、古文の『源氏物語』の問題が楽勝にわかるようになるよ!あと普通に超面白いから!」といわれて(笑)。圧倒されました。
重厚なのにすいすい読みすすめられる物語。
確かな時代考証が美しい画面に。
友人のいう通り、源氏物語は一気に全部頭に入りました。そしてなにより、恋に溺れた人間の狡さ、弱さ、欲望がきっちりと描かれているのに読み終わるとなぜだかすっごくすがすがしい。
なんだこの気持ちは!と。どんなに不幸を嘆いても、大きな失敗をしても、最後は自分の定めと飲み込んで人生を歩いていく登場人物たち。
「自分で前を向いて行動するしかない」というすべての大和作品に共通するメッセージ性がそこにはあり、それに私は圧倒されたのです。コロナ禍などで混沌とした今。
どんな風に自分の足で歩こうとすればいいのか。
大和和紀作品はそれを私たちに教えてくれます。
決してお説教じみていないユーモアと元気な雰囲気で。今回のパルシィでの特集をきっかけに、これまで読んだことのなかったかもしれない若い世代のみなさんにも読んでほしいと思っています。
ファッションや会話のテンポも時を超えてとってもキュートです。
そして、きっとあなたの人生の道を明るく照らしてくれるひとつの光になるはずです。