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多忙な夫とどのように家事・育児分担したらいいのかわからない

2021年11月28日 15:51  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
●今回のモヤモヤ「多忙な夫とどのように家事・育児分担したらいいのかわからない」
連載「ワーママのモヤモヤ整理します」は、託児付きランチサービス「ここるく」の経営者であり、大手企業の社外取締役としてもダイバーシティを確保するための人材育成・環境整備などに取り組む山下真実さんが、ワーママが抱えるモヤモヤに寄り添い、気持ちを整理していく企画です。



20回目の相談者は、金融事務職のあさみさん(32歳)。近々1人目の育休から復職する予定ですが、多忙な夫との家事・育児分担にある不安を抱えているそうで……?

○今回の相談者さんのモヤモヤはこちら

ワンオペ育児は回避したい、でも、仕事の負担が大きい夫に家事・育児を任せたら両立に苦しむのではないか……協力的な男性が増えている現代ならではのお悩みに山下さんの回答は……?


●山下さんからのアドバイスは……?
○山下さんからのアドバイスは……?


一方通行で心配するのではなく、夫婦でコミュニケーションを! お互いが実践している家事を認め合うところから始め、復職後にそれぞれが出来ることを探っていきましょう。


山下さん: 「今のあさみさんの思いを、旦那さんは知っているのかな?」というのがまず気になりました。あさみさんが「夫は仕事が忙しいから、自分の時間が必要では?」と考えている一方で、旦那さんは子どもとの時間や家事をすることを、あさみさんが思っているほど負担に感じていない可能性もありますよね。



あさみさん: そう言われてみると、良かれと思って私がしていることを、本当に夫が求めているのかどうかはわからないですね……。



山下さん: もしかしたら旦那さんは、家事・育児を1人で抱え込んでいるあさみさんを心配しているかもしれませんよ。そして、協力したい気持ちはあるのに、行動に移す方法がわからずに困っているかもしれません。だからまずは、旦那さんと家事・育児をテーマにコミュニケーションをとってみてほしいんです。


●家事を細かくリスト化しておけば、夫も動きやすい
○家事を細かくリスト化しておけば、夫も動きやすい



あさみさん: 夫婦間のコミュニケーションが大事なのは理解できるのですが、家事・育児分担の話ってどうしても"役割の押しつけ大会"みたいになってしまいそうで、なかなか切り出すのが難しいです。



山下さん: そうであれば、既にやっている家事・育児をお互いに知っていくことからスタートしてみてはいかがでしょうか? ご夫婦ともに、気づいていないけれどお互いを気遣ってやっていることがきっとあるはず。まずはその頑張りにスポットライトをあててあげましょう。



あさみさん: その方法であれば、確かに切り出しやすいですね。

山下さん: あさみさんのお話を聞いていると、旦那さんとの間にいい関係性があるんだろうなぁと感じます。ですので、一度そうした共通のテーマで話ができれば、家事・育児分担はスムーズに進むのではないでしょうか。



それから分担するにあたっては、一つの家事を完遂するまでの"工程"を細かくリスト化しておくこともお勧めします。例えば「洗濯」一つとっても、「汚れた服を洗濯機に入れる」「洗う」「広げて干す」「取り込んでたたむ」と工程がたくさんありますよね。細かい工程が見える化されていれば、『「取り込んでたたむ」は帰宅後に担当できそう』など、旦那さんも動きやすくなると思います。



復職後、もしかしたら家事・育児と仕事の両立がうまくいかず、情けなくなったり、こんな自分嫌だなって思う瞬間が出てくるかもしれません。でも、そういったことすら話せる夫婦関係が築けたら、こんなに心強いことはないなって思うんです。あさみさんご夫婦はきっとそれができるお二人だと思うので、ぜひ不安に思わず話し合ってみてください、応援しています!


○山下真実


株式会社ここるく 代表取締役・社会起業家・2児の母。

米国留学によるMBA取得、米系投資銀行・金融コンサルを経て、ママになったことをきっかけに子育て支援という全くの新領域へ。人気レストランから選べる託児付きランチサービス「ここるく」を2013年にスタート。サービスを通じて集まる働くママのインサイトと、MBA・コンサルで得た専門知識の両面から、ママ向けサービス開発や育休復帰・働き方改革コンサルティングなども手掛ける。『第14回女性起業家大賞』、三菱UFJ銀行主催『Rise Up Festa』最優秀賞受賞。


○比恵島由理子


イラストレーター、2児の母。早稲田大学を卒業後、一般企業に就職するもデザインの道を志し、東京デザイン専門学校で学ぶ。編集制作プロダクションで実用書を中心とした書籍編集・イラスト制作を経験した後に独立。現在はWebメディア向けに活動中。自身の出産体験や子育てについてnoteに掲載している。