ついに「飲み会いらねー派」が、社会の主流派になった?ニッセイが今年10月、アンケート調査で「職場の飲みニケーションは必要だと思いますか?」と聞いたところ、「不要」と「どちらかといえば不要」が合わせて全体の61.9%にもなったそうだ。ネットアンケート調査だが、日本生命の契約者7774人が回答していて、そこそこのサンプル数である。
「飲み会いらねー派」は、去年に比べて16.2ポイント増えたという。不要派が逆転どころか、一気にぶっちぎった感じだ。何が起きたのか。(文:中山道登)
※キャリコネニュースでは「飲みニケーション」をテーマにアンケートを実施中です。回答はこちらから。https://questant.jp/q/9D72MQLO
職場の飲み会は所詮「仕事の延長」?
調査の概要を見ていく。「飲み会いらねー」の理由トップ3はこれだった。
1位「気を遣うから」36.5%
2位「仕事の延長と感じるから」29.5%
3位「お酒が好きではないから」22.2%
逆に「飲み会必要」の理由トップ3がこれ。
1位「本音を聴ける・距離を縮められるから」57.6%
2位「情報収集を行えるから」38.5%
3位「ストレス発散になるから」33.6%
全体の38.2%とずいぶん少なくなった「必要派」だけど、「距離を縮められる」「情報収集」は、たしかになぁという感じもある。いくらslackやteamsが便利でも、リモートで顔が見えないと話しかけにくいし、タイミングがつかみにくい。
特に「新人」なとき、忙しいか暇かもわからない偉い人に話しかけるのは、なかなか気を遣う。リアルの場であれば、目の前にいてニコニコしてくれていたら安心して話しかけられるし、忙しそうだったらやめておけばいいんだけど、リモートだと情報が少ない。いったん信頼関係ができれば、あとは楽なんだけどね。
ただ「いらねー派」と「必要派」の断絶は、けっこう深刻なんじゃないかなと思う。それは「気を遣う」と「ストレス発散になる」という回答が、それぞれ上位になっているからだ。
いらねー派の「気を遣う」は、飲み会で逆にストレスが溜まって疲れるっていうことだろうけど、「ストレス発散になる」っていうのは、まさにコレと真逆の発想。このひとたちは、きっと未来永劫、相容れない気がする。
ニッセイ基礎研究所の主任研究員、井上智紀さんは「(必要・不要の理由を踏まえれば)少人数での会食から徐々に再開されていく中で、飲みニケーションの有用性についても再評価されていく可能性もあるのでは」とプレスリリースでコメントしていた。
今年はこのままいくと、コロナ禍も一服感の中で、忘年会シーズンを迎えることになりそうだが……。はたしてどうなることやら。みなさんは、飲み会必要だと思いますか?