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ヤマハ「YZシリーズ」が一時は完売の人気ぶり! 競技用バイクの魅力とは?

2021年11月23日 11:31  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
ヤマハ発動機のオフロードコンペモデル「YZシリーズ」が人気だ。フルモデルチェンジ直後の「YZ125」をはじめとする2022年モデルは、受注開始から半日で予定台数が完売。今は再開しているが、一時は受注停止となるほどの状況だった。YZシリーズにはどんな魅力があるのか。ヤマハがメディア向けに開催したプレス試乗会で確認してきた。


○日本でも愛好者が増加中!



17年ぶりのフルモデルチェンジを経た「YZ125」をはじめ、さらなる進化を遂げて登場した「YZシリーズ」の2022年モデルは、受注開始から半日で予定台数を完売し、一度は受注がストップしたほどの人気ぶり。コロナ禍で増産体制が取りづらかったようだが、11月2日から受注を再開している(生産可能台数に達した場合、受注中止の場合あり)。最終的には受注台数1,000台超えを見込んでいるとのことだ。当初の販売計画は400台(シリーズ合計/国内)だった。



オフロードコンペモデルとは競技用バイクのこと。公道ではなく、モトクロスコースなどのクローズドコース走行を目的とするバイクだ。海外では家族で楽しむ趣味とも捉えられており、よりポピュラーな存在として親しまれている。近年は日本でも愛好者が増加しているそうだ。


舗装路以外の走行が得意という意味ではオフロードバイクも同様だが、ウインカーやミラー、ヘッドライトなど保安部品の一部を装着していないため、オフロードコンペモデルではナンバーが取得できない。そのため公道は走れないが、クローズドコース内であれば二輪免許がなくても乗ることができるので、子供から大人まで誰もが楽しめるバイクでもある。



さらに、競技用バイクには排気ガスなどの制限がなく、レースのレギュレーションの範囲内であれば性能を上げられるため、公道走行が可能な250ccバイクと比べるとパワーの違いは歴然。全くの別物といえるほどトルクフルな走りが持ち味だ。

○「YZ125」は新設計のエンジンを搭載



競技用バイク「YZシリーズ」の大きな特徴といえるのが、2ストロークモデルをラインアップし続けているところ。もともと2ストロークモデルのイメージが強い競技用バイクだが、現在の主流は4ストロークモデルとなっており、国内4メーカーを見ても、2ストロークモデルの生産を続けているのはヤマハだけになっている。

そうした状況を踏まえると、フルモデルチェンジにあたり、ヤマハが「YZ125」のエンジンを新設計したのは驚くべきことだろう。


また、クロスカントリー/エンデューロレースをターゲットに開発した「YZ250FX」など、日本での使用シーンを想定し、日本専用のセッティングを施したモデルが用意されているのもポイントだ。


例えば凸凹道を走行したり、大ジャンプを決めたりする機会もある競技用バイクにおいて、サスペンションの重要性はオンロードバイクの比ではない。硬いとライダーが受ける衝撃が大きくなる一方で、柔らかすぎるとフラついてしまい、直線走行時の安定性に支障が出てしまう。



それだけシビアなセッティングが要求されるわけだが、「YZ250FX」はちょうどいいところをピンポイントで狙って作り上げることで、車体の安定性を向上させたという。



それぞれに戦闘力が増している「YZシリーズ」だが、どのモデルを選べばいいのだろうか。ヤマハ商品開発部 実験グループの内山祐太郎氏にオススメを聞くと、「『YZ85』はお子様向けで、『YZ125』は重量が軽くて転んでも起こすのが楽なので、女性や初心者の方に向いていると思います。250ccの2ストロークはパワーがあるので、『YZ250』はベテラン向けですね」とのことだった。


安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。twitter:@andYSYK。 この著者の記事一覧はこちら(安藤康之)