先の見えないこの時代、ある程度収入あっても節約は大事だ。キャリコネニュースでは「節約術」をテーマにアンケートを実施。東京都の30代後半男性(サービス系/正社員/年収650万円/未婚)が教えてくれたのは、
「今までいろいろ試しましたが、一番効果があった節約術は、Amazonや楽天のアカウントにクレジットカードを紐付けるのをやめて、全部デビットカードにしたことです」
といった節約術。ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)が解説する。
「『本当にそれは今必要かどうか?』しっかり考える癖がついた」
1か月分がまとめて引き落としされるクレジットカードに対し、デビットカードは「即時引き落とし」になる。男性によれば、「購入した瞬間にメインバンクからお金が引き落とされるという心理的ブレーキの効果は予想以上」だという。
「モノを買うときに『本当にそれは今必要かどうか?』『似たものを持っていなかったか?』『誰かが持っているのに刺激されて一時的に欲しくなっているだけではないか?』など、自分なりのチェック項目をしっかり考える癖が自然とつき、これをやるだけで無駄遣いがかなり減りました」
他方、「クレジットカードの方がポイントの利率が高いからお得なのでは?」という疑問には、次のように回答している。
「デビットカードとクレジットカードのポイント利率の差はせいぜい0.2%~0.5%ほど。10000円の買い物に対して20円~50円の違い程度です。それよりも、モノを買う前に今一度ちゃんと考えるという習慣は一生モノである上に、その習慣を身に付けたことで今後の人生で生み出されるお金は莫大な金額になります」
と説く男性。日々の習慣による貯蓄の差は、かなり大きくなりそうだ。
ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。
<デビットカードの本質を突いた利用方法で素晴らしいですね。私も普段のコンサルティングではクレジットカードよりデビットカードの利用をおすすめしています。
デビットカードをおすすめする理由は、ほぼ回答者様のお考えの通りです。なによりも「自分のお金の動きをリアルタイムで把握できる」「即時決済により無駄遣いを防ぐ」という点は最大のメリットであると考えます。
加えて、デビットカードでは利用料金に応じて、一定の割合で現金のキャッシュバックがある点もポイントです。なお、キャッシュバックの還元率は各金融機関の条件によって差がありますが1%前後が多いです。
通常クレジットカードを利用した際にもらえるポイントは、同じ経済圏の中でのみ利用できます。またはポイントを貯めて商品に交換するなどが主流です。もらったポイントは使用できる有効期限が定められていることが多く、せっかくもらったポイントも期限内に使い切らなければ意味がありません。
一方デビットカードでは現金が還元されるため、使い道の自在性や利便性が高いと言えます。もちろん現金ですので使用期限は定められておらず、使い忘れや無駄になることはありません。
これらのことから、デビットカードは非常に便利で無駄がないツールであると言えます。なによりもデビットカード利用で「即時決済」をベースにした家計管理術は、自分の家計が把握しやすく節約に直結します。節約を継続することで、さらに貯蓄への意識も高まるでしょう。これからも是非この調子でデビットカードを使いこなしてください。>