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【比較】時短家電と自力、どれだけ家事はラク&時短になる? - 二人暮らしがルンバ・ホットクック・食洗機を導入してみた!

2021年11月18日 11:02  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
●ROUND1:掃除編 - フローリングモップとルンバを比較!
毎日の家事は面倒なもの。2人暮らし夫婦なら、得意な家事を分担すれば良い……と思っても、仕事で疲れて帰った後や休日の貴重な時間を家事に費やすのは勿体ないもの。そしてどちらが何をやるかで地味に喧嘩をすることも……。



そんな面倒な家事、最近は「時短家電」を活用する方法もあります。ロボット掃除機や無水調理鍋などを筆頭に、任せられる家事は実に様々。しかし便利とわかっていても、現状は自力でなんとかできているし、高い家電を買って使いこなせかったら勿体ないという気持ちがあったりと、導入には少し思い切りが必要かもしれません。



実際にどのくらい時短になるのでしょうか? 今回、マイナビニュース編集部員が家電お試しサービス「レンティオ」の協力を得て気になる家電をレンタルし、「時短家電と自力で家事がどれだけラクになるか、時短できるか」を比較してみました。


○ROUND1:掃除編 - フローリングモップとルンバを比較!



筆者の家は、夫と筆者の2人暮らし。なお両者とも面倒くさがりで家事は大の苦手。床掃除や片付け、洗い物など、基本的なことはお互い分担しながらやっています。



時短家電の存在は知っているものの「買うには高いし、結局自力でできる」と考え未導入。しかし最近ルンバを使い始めた同僚からその良さを力説され、意外と便利なのかも? と揺れ動いています。



少し興味のあるルンバと、フローリングモップを使った掃除時間を比較しましょう。とはいえシンプルに時間を比較するのではなく、ごみの取れ具合や、手入れの手間もチェックしたいところ。掃除をするのはリビング6畳と寝室6畳を合わせた1DKの部屋です。

○フローリングモップ



まずは普段やっている、フローリングモップを使った掃除から。髪の毛やホコリが結構溜まるため、毎日朝晩、気づいた方がかけています。元々は掃除機を使っていたのですが、早朝や深夜の使用は音が気になるため、フローリングモップに落ち着きました。


シートをセットして部屋をぐるぐる。置いてあるものを退かしたり、ソファの下など隅々までホコリを撮っていきます。1DKを掃除するのにおよそ10分程度かかりました。


気付いたらサッと掃除できるフローリングモップの気軽さはラクですが、1回かけるとホコリや髪の毛で一杯になるので毎回取り換えるのが地味に面倒。また、ソファやベッドといった低いところの掃除は、奥の方が暗くてよく見えず、掃除しきれないところもあります。

○アイロボット「ロボット掃除機 ルンバ e5」

次にルンバに登場してもらいます。今回使ったのは「ロボット掃除機 ルンバ e5」。アイロボットの公式サイトでの販売価格は39,800円。レンティオでは14泊15日1,980円からレンタルできます。


ホームベースに置いて、充電ができたら掃除開始。音が気になって掃除機を使わなくなったのですが、ルンバの駆動音は「サーッ」とそこまで大きくない印象です。「ペットみたい」と言う人もいるように、小刻みに曲がりながら進む様子はどこか愛嬌もあります。



壁や家具にぶつかった時の音も心配でしたが、当たりはソフトで細かく軌道修正するので、さほど気になりませんでした。とはいえカチャカチャぶつかる音自体はどうしても立つので、深夜や早朝は控えておいたほうがよさそう。


フローリングモップで掃くのがやや面倒なソファの下やベッドの下にも、しっかり入ってゴミを吸引してくれます。センサーが周囲の状況を把握して、部屋をくまなく清掃してくれるそう。


掃除の時間は12畳の1DKで約45分程度ですが、ルンバが頑張ってくれている間は何もしていないので、家事に対する手間は実質0分です。初めての使用だったので、途中で引っかかったり充電切れにならないか見守っていましたが、特にトラブルもなく終了しました。



また手入れの面倒さも懸念していたのですが、「ルンバ e5」に採用されたデュアルアクションブラシは、ゴム製なのでごみや髪の毛が細かい絡まりづらい構造。床にピッタリ密着してゴミやほこりをかき出し吸い込みます。


溜まったゴミは、ダスト容器にまとまったものをワンタッチで取り出して捨てるだけ。ゴミの排出口がやや小さく、髪の毛などが多く入った場合はかき出す必要がありそうですが、そこまで面倒と思う程度ではありませんでした。また水洗いもできるので、気になった時はしっかり清潔にできるのも嬉しいポイントです。


ただ細かいゴミが気になった時は、当然ながら手で取ったほうが早いもの。日中、外出している間はルンバに掃除をしてもらい、ピカピカの家に帰宅、気になる時はフローリングモップでサッと掃除のパターンが良さそうです。何日か試してみましたが、帰った時に床がキレイな状態に保たれているのはなかなか気分が良いものです。



またスマートフォンのアプリ「iRobot Home」と連携することで、タイマーをセットしたり、清掃頻度を学習したルンバから清掃スケジュールを提案してくれたりもするそう。他にも位置情報と連携させて、家を離れたら自動で清掃してくれる機能もあったりと、アプリを使いこなすことでより便利に活用できそうです。


ROUND1:掃除編

家電(ルンバ):1日に約5分程度(ゴミ捨てやヘッド掃除など)

手作業:1日約20分(朝晩各10分)

結論:1日約15分くらい時短できそう。 外出中はルンバに掃除してもらい、気になるゴミはフローリングモップを使うのが良さそう。


●ROUND2:食事編 - 手作りとホットクックを比較!
○ROUND2:食事編 - 手作りとホットクックを比較!



節約のためにも自炊をしたいと思っていても、ありものの材料で毎日ワンパターンになってしまったり、出来合いの総菜や外食に頼りがち。作り置きをしようにも、土日にそんな気力もなく……という生活を送っている我が家。



今回は、カレー作りを手作業とシャープの無水調理鍋「ヘルシオ ホットクック KN-HW16F-R 1.6L容量」で比較します。ホットクックもまた、便利だろうと思いつつ手が出せなかった家電のひとつ。シャープ公式の通販サイト「ココロストア」での販売価格は54,500円とこちらも買うには思い切りがいるうえに、子どもがいたり、ある程度人数がいる家庭でないと十分活用できそうにないのでは? と尻込みしていました。



今回初めて使うホットクック、どのくらい便利なのでしょうか。


○まずは手作業から



普段からカレーは作っているので、迷うこともなくサクサク作って行きます。材料を切り揃え、鍋に油を敷いて肉を焼き……肉が焼けたら取り出して、タマネギ、にんじん、ジャガイモと炒めていきます。


野菜に火が通ったら再び肉を入れ、さらに水を入れてコトコト。アクを取りつつ、吹きこぼれや焦げ付きのないよう、火加減を気にしながら煮込んでいきます。


カレーのルーを入れて、再度火にかけて完成! ここまででおよそ30分程度でした。


安定のいつものカレーです。煮込むだけなので特に手間はかからないものの、火を使うので常にコンロの傍にいて、火加減を意識していました。

○シャープ「ヘルシオ ホットクック KN-HW16F-R 1.6L容量」



それでは次にホットクックを使ってみましょう。ちょっと大きい炊飯器というサイズ感。ギリギリキッチンの上に置けたので、ここで調理を始めます。


付属の説明書を見ると、具材とカレーのルー、水を一度に入れてOKとのこと。え、炒めなくていいのか……。野菜を切ったそばからどんどん放り込んでいきます。


メニューのモードは複数あるので、その中から「ビーフカレー」を選択。スタートボタンを押して調理スタートです。


完成まで約45分とのこと。その間は火加減を見ることもかき混ぜることも不要です。かき混ぜも「まぜ技ユニット」で良い感じに混ぜてくれます。


カレーはホットクックに任せて、部屋の片付けをしたり洗濯物を畳んだり、テレビを見たり……。また時々作っている工程を音声でお知らせしてくれるので、こちらもルンバ同様に謎の愛着が湧きます。そして45分後――


完成~! 蓋を開けると具材がカレーに変わっていました。煮込む様子を一切見ていないのにカレーが出来る様子は魔法のようです。


とはいえ味はどうなのか。食べ比べてみましょう。自力で作ったカレーはしっかり炒めていることもあってか野菜の食感がある一方、ホットクックは全体的に柔らかい食べ応えです。


しかし材料を放り込んで完了のホットクックのらくちんさは圧倒的。タイマーで予約をしておけば、帰宅時間に合わせて熱々のご飯を作ることもできそうです。また、火加減を間違えて鍋を焦がしてしまったり、かき混ぜすぎることもありません。「作り方が分からないし苦手」と料理を敬遠していた夫も、「失敗しそうなところは任せられるし、安心感がある」と自炊に興味が出てきた様子。



カレーなどの煮込み料理や煮物、スープ類はもちろんのこと、パスタや炒め煮など多岐に渡ったレシピが用意されているので、時短だけでなく気軽にレパートリーを増やせそうだなとも感じました。



今回使ったホットクックは決して安いものではありませんが、ご飯作りの負担が軽くなると思えば高くはないのかもしれません。


ROUND2:料理(カレー)編

家電(ホットクック):約5分(野菜を切る作業)

手作業:約30分

結論:1回の料理で約25分程度時短できそう。手間がかからないだけでなく、失敗の不安からも解放される安心感がある。レパートリーも気軽に増やせそうなので、マンネリ化も解決しそう。


●ROUND3:皿洗い編 - 手洗いと食器洗い乾燥機を比較!
○ROUND3:皿洗い編 - 手洗いと食器洗い乾燥機を比較!



最後は「皿洗い」を比較します。2人分の皿洗い、時間で言えば十数分で済むし、体力もほぼ使いませんが、面倒くささはトップクラスを争う家事だと思います。



美味しくご飯を食べてのんびりした気分のなか、ギトギトの油の皿や鍋を洗うのはとても面倒……このまま風呂に入って寝たい……でも明日の朝に伸ばすこともできない……。我が家では食事を作ってないほうの人が洗うルールですが、「後でやる」と先延ばしにして喧嘩になることもしばしば。



ここでは手洗いと食器洗い乾燥機で比較してみましょう。


○手洗い



重い腰を上げ、まずは手洗いから始めます。さっきまで美味しく食べていたカレーが一変して面倒臭いものに。


2人分の皿とコップ、カレー鍋などを洗う時間はたった10分程度ですが、冬になると冷たい水で洗わないといけないのも面倒臭さを加速させます。食洗器はどのくらいラクになるのか気になるところ……。

○siroca「2WAY食器洗い乾燥機 SS-M151」



便利なんだろうなあと憧れつつも、これもまた手を出していなかったのが「食器洗い乾燥機」。食洗器は分岐水栓などの設備が必要な場合もあり、賃貸の我が家に導入するのは難しいだろうと思っていたのですが、sirocaの「食器洗い乾燥機」は水道工事不要で設置できるそう。しかも省スペースとのこと。



ワクワクしながら台所に置いてみました、が、かなり無理のある配置。届く前にサイズを測ったときは、ギリギリ置けるだろうと予測していたものの、実際に置いてみると圧迫感がすごい。そしてこれではコンロが使えません。


置き場所に困った末に、とりあえずリビングのスツールの上に仮置きしました。数字の上では置けそうでも、実際に置いてみるとイメージと違うことは往々にしてあるもの。今回はレンタルで使っているので、購入前に試せるありがたみを感じました。


今回使用した「2WAY食器洗い乾燥機」は、2WAYの名前の通り、分岐水栓から注水しても、本体上部から吸水カップで水を注いでもOK。また排水はバケツで対応できるので、水回りから離れていても問題ありません。感電の恐れがあるため、アース線のあるコンセントを使いましょう。


注水をカップで行うのは便利ですが、給水口がやや小さく、狙って入れないと周りがビシャビシャに。静かに入れていきます。


庫内のトレイには細かく仕切りがあり、2人分のカレー皿、おかず皿、小鉢、マグカップや箸・スプーンを迷うことなく収められました。最大で家族3人分の食器16点が収まるそうで、この辺りは使い慣れてくるともっと効率よく置けそうです。なお、ホットクックの部品も内なべ以外は食洗器で洗えるとのことでした。



洗剤を入れて、スイッチオン。勢いのある水流でガンガン洗っていきます。独自の洗浄技術「360°キレイウォッシュ」と高温洗浄で油汚れもスッキリ落ちるとのことですが、油でギトギトのカレー皿、一体どうなるのでしょうか……。

標準モードで洗浄して、約1時間30分後に洗いあがりました。


カレー皿は想像していたよりもピカピカ。洗い残しもなく、手で洗うよりもしっかりと洗える印象です。また手洗いと比べ節水できるエコな面も。送風で乾燥するため少し水分は残りますが、そこは少し放置しておけばすぐ乾きました。


ROUND3:皿洗い編

家電(食器洗い乾燥機):10分(食器を並べる、注水する、バケツに溜まった排水を捨てる)

手作業:10分

結論:2人分の洗い物ならそこまで時間に差はなさそう。それでも洗い物から解放されるのは気分がラクになるうえに、手洗いよりもしっかり洗えるので気持ち良い。ただし注水したり排水を捨てる手間はかかるし、コンパクトな設計とはいえ大きいので、場所と動線を考えて設置したい。



○時短家電導入のメリット、デメリットは?



掃除、料理、皿洗いと3つの家事を比較して、いずれも十数分の時短ができました。実際に時短家電と自力での家事を比較して感じたことを最後にまとめてみます。

○メリット



●手間と時間の短縮ができることで、自由な時間が増える



時短家電の圧倒的なメリットは、やはりこれに尽きるなという印象です。1回の時短は短くとも、日々積みあがるとなかなかの時間になりそうです。またルンバが動きやすいように部屋を片付けたり、ホットクックでより作りやすいレパートリーを探してみるなど、時短家電をいかに上手に使うか工夫することで、さらなる時短や手間抜きも見込めそうです。



●自力でやるよりも仕上がりが安定する



ホットクックや食器洗い乾燥機で感じましたが、時短家電を使うことで、料理に失敗しない、食器が常にピカピカに洗いあがるなど、常にムラのない安定した仕上がりでした。これなら洗い残しを見つけてしまい「もっときちんと洗ってくれたらいいのに……」と思うことも回避できそう。時短に期待して試してみましたが、家事が苦手なタイプとしては時短以上に嬉しいポイントでした。

○デメリット



●導入するにはいずれもやや高額



今回試した時短家電はいずれも3万円以上。買って失敗したら……と考えるとややハードルが高い商品です。今回も、食器洗い乾燥機で「想像よりも大きくて置けない」という失敗がありました。口コミを調べるだけでなく、事前にサイズ感をしっかり測って置く場所をシミュレーションしたり、購入前にレンタルサービスを使って試してみるのも良いかもしれません。



●使用のための準備や家電のメンテナンスも必要



時短ができる家電ですが、食器洗い乾燥機の場合は注水・排水やゴミを捨てる手間や、予洗いをする必要があったりと、多かれ少なかれ使用する準備の手間はかかります。またルンバもゴミを捨てるだけでなく、ブラシやフィルターのクリーニングなど定期的なメンテナンスが必要でした。準備やメンテナンスにどの程度手間がかかるのかもチェックしておきたいところです。


「あったら便利だろうなあ」と思っていた時短家電。導入後は毎日十数分程度ではありますが、自由に使える時間が増えました。また「面倒だな」「失敗したくないな」と思っていたことを任せられ、心理的な負担が減ったのも大きなメリットです。



そして帰った時に部屋に髪の毛が落ちていなかったり、使う食器が常にピカピカであったりと、日々のちょっとしたことが整っていると想像以上に気持ちも良いもの。数日使ってみた結果、ルンバとホットクックを購入しようかと話しています。



時短家電と自力を比較するどの家電もある程度の時短は見込めますが、いずれもメリットとデメリットはありました。部屋の広さやライフスタイルを考えて、活用できそうかをしっかり検討しつつ、頼れるところは上手に頼りたいものですね。(羽村よりこ)